咲 -Saki- 阿知賀編 episode of side-A
咲 -Saki- 阿知賀編 episode of side-A 3話 『接触』 感想

彼女達は挫けない。何があったって、何度負けたって。
その胸に秘めた辿り着きたい場所が全ての原動力へと変化する。
展開が速い...ッ!!
少なからずそんな風に思える部分はあるにしたって、いやはやここまで的確に言いたいこと、示しておきたいことを描いてくれれば文句は無いといいますか、むしろその辺りはさすが咲といいますか...

というのも、やっぱりこの作品って、想い一つが後の“力量差”に影響してくる辺りが凄く熱く、面白い部分でもあると強く思えるわけで、その辺りは1期でも示されていた通り、勝ち負けの結果は置いておくにしても最終的に来るべき場所に辿り着いて、そこで猛威を振るう子ってそれ相応の想いの強さを携えているんですよね。
先輩のために。あの人に会うために。誰かのために。自分を認めてもらうために。大好きな麻雀を、大好きだと胸を張って言うために...
そんな色々な想いが鬩ぎ合って、爆発して、躍動するからこそこの作品はこんなにも面白いし、それだけの熱量を感じて、受け手も突き動かされる。魂を感じるというか、生命力を感じるというか。麻雀という競技を通して、彼女達は「諦めるな」と訴え掛けてくる。ようは、その力強さですよね。理屈じゃなくて、全ては想い一つ。


で、そういった“想い”の部分では彼女達だってきっと負けてはいない。奈良代表とは言ったって、それこそ弱小地区なわけで、全国を水準とすれば彼女達の実力のほどってまだまだ未知数な部分が多いわけなのだけれど、それでも 『全国でのどかと遊ぶんだ』 というその想いの強さだけはきっと他の子達と比べても全く引けを取ってはいないし、その強さは日に日に増してる。
むしろ、その辺りに関しては前2話までの間で濃密に語られていた部分でもあるし、またそこには晴絵が望む過去との清算だったり、そんな彼女や彼女に魅せられ輝いていた自分を取り戻すために奮闘する灼だったりと、この新・阿知賀麻雀部には色々な想いが込められているわけなんですよね。
故に、まず一点ではそこが彼女達の強さに直結していたりもして、むしろそれこそがこの麻雀部の“総合力”そのものなのだと言い換えられるのかも知れない。


けれど、そういった想いだけではどうにもならないことが “全国” の舞台にはたくさんあるわけで、それこそがまさしく実力の差であり、才能の差。
だから、その辺りはひたすら練習、練習、練習と試合の繰り返しで自分を磨いていくしかないんですよね。でも、その余りの絶望的な強さの前に屈して、挫けて、真っ二つに折られてしまう人だっているわけで、まぁその最たる象徴が晴絵だったり、そうなり掛けていたのが池田ァ!だったりで、やっぱり勝負事なわけだからそういう側面は必ずあるんです。
故に、そこで折れてしまえばもう彼女達に先はない。たかが、練習試合と言ったって、されど、練習試合。これが長野“2位”との力量差といった事実が彼女達に与えるダメージはやはり大きい...

けれど、彼女達は決して折れることなく、むしろその強さに羨望と期待の想いを込め、さらに前へ前へ踏み出そうと貪欲に相手に対し立ち向かっていくんですよね。
またそういった彼女達の姿勢が示す意味って、つまりは 『想いだけではどうにもならない実力差も、まずはその想い≪前に進む意志≫がなければ決して埋まることはない』 んだよってことだとも思うんですよ。
負けたくないって思うだけでは勝負には勝てないけれど、負けたくないと強く願い、想うからこそ、努力し、諦めず、前へと進んでいけるわけで、もしかしたらその道の先にこそ勝利はあるのかも知れない。むしろ、“想いの強さ”とはそういうことなんだよ、と。

また、そういった姿勢や想いというのは、同じ類の姿勢や想いを持った者たちの心をも駆り立てるわけで、だからこそ龍門渕の面々がああして戦いの意志を次々と見せ始めた瞬間というのは、こう凄く気持ちが昂ぶってしまったというかね...
それこそ彼女達が抱く全国への想いも、麻雀に対する想いも、1期にて痛烈に描かれた龍門渕のそれと同格ということが示されたことに歓喜してしまったいうか、とにかく 『麻雀が大好きだからこそ、遊び尽くそう』 という意思がヒシヒシと伝わってくるこの空間が本当に心地良いんです。
咲らしい絶妙なBGMの入れ方と、生き生きとした彼女達の表情の連続にもう身震いせずにはいられないし、また何と言っても、そこで晴絵の目線でのワンシーンを切り取るところが凄く素敵ですよね。
「この子達ならやってくれる」といった期待と、「この子達なら私に足りなかったものを見せてくれるかも知れない」といった希望が十二分に伝わるその一場面と彼女の独白が更にこの場面を盛り立てていて、もうこの辺りの流れは、さすが咲!としか言いようがないくらいに素晴らしかったと思います。

というわけで、今回はまさに“想い”の重要性と、それ故に辿り着ける境地を描いた素晴らしい回だったのではないかと思います。出発前に晩成の同級生が想いを託したシーンなんかも凄く良かったですね。冒頭でも述べたように流れは速いですけど、しっかりとテーマを踏まえて記す辺りは本当に気持ち良い作品です。
ただまぁ、一つ心配なのは穏乃や憧が少しばかし、のどかと清澄に執着し過ぎているということで、まぁそれも先程自分で全肯定していた“想いの最たる部分”ではあるわけなんですが、のどかと再会した時や、または彼女の麻雀に対する熱意に触れた時に穏乃たちの想いにどういう変化が訪れるのか、といった部分が若干不安ではありますね。
のどかが居ないなら、行かない... などと口走っていた穏乃の執着心は良くも悪くも今後の展開に大きく影響してくる部分ではあると思うので、まぁ色々な人やそれぞれの想い、たくさんの麻雀に触れ、より一層、彼女達が成長してくれることを願いたいものですね。
次回から、全国編本番。魔王も降臨しましたし、もう色々な意味で楽しみです...!
次回 「全国」
少なからずそんな風に思える部分はあるにしたって、いやはやここまで的確に言いたいこと、示しておきたいことを描いてくれれば文句は無いといいますか、むしろその辺りはさすが咲といいますか...

というのも、やっぱりこの作品って、想い一つが後の“力量差”に影響してくる辺りが凄く熱く、面白い部分でもあると強く思えるわけで、その辺りは1期でも示されていた通り、勝ち負けの結果は置いておくにしても最終的に来るべき場所に辿り着いて、そこで猛威を振るう子ってそれ相応の想いの強さを携えているんですよね。
先輩のために。あの人に会うために。誰かのために。自分を認めてもらうために。大好きな麻雀を、大好きだと胸を張って言うために...
そんな色々な想いが鬩ぎ合って、爆発して、躍動するからこそこの作品はこんなにも面白いし、それだけの熱量を感じて、受け手も突き動かされる。魂を感じるというか、生命力を感じるというか。麻雀という競技を通して、彼女達は「諦めるな」と訴え掛けてくる。ようは、その力強さですよね。理屈じゃなくて、全ては想い一つ。


で、そういった“想い”の部分では彼女達だってきっと負けてはいない。奈良代表とは言ったって、それこそ弱小地区なわけで、全国を水準とすれば彼女達の実力のほどってまだまだ未知数な部分が多いわけなのだけれど、それでも 『全国でのどかと遊ぶんだ』 というその想いの強さだけはきっと他の子達と比べても全く引けを取ってはいないし、その強さは日に日に増してる。
むしろ、その辺りに関しては前2話までの間で濃密に語られていた部分でもあるし、またそこには晴絵が望む過去との清算だったり、そんな彼女や彼女に魅せられ輝いていた自分を取り戻すために奮闘する灼だったりと、この新・阿知賀麻雀部には色々な想いが込められているわけなんですよね。
故に、まず一点ではそこが彼女達の強さに直結していたりもして、むしろそれこそがこの麻雀部の“総合力”そのものなのだと言い換えられるのかも知れない。


けれど、そういった想いだけではどうにもならないことが “全国” の舞台にはたくさんあるわけで、それこそがまさしく実力の差であり、才能の差。
だから、その辺りはひたすら練習、練習、練習と試合の繰り返しで自分を磨いていくしかないんですよね。でも、その余りの絶望的な強さの前に屈して、挫けて、真っ二つに折られてしまう人だっているわけで、まぁその最たる象徴が晴絵だったり、そうなり掛けていたのが池田ァ!だったりで、やっぱり勝負事なわけだからそういう側面は必ずあるんです。
故に、そこで折れてしまえばもう彼女達に先はない。たかが、練習試合と言ったって、されど、練習試合。これが長野“2位”との力量差といった事実が彼女達に与えるダメージはやはり大きい...

けれど、彼女達は決して折れることなく、むしろその強さに羨望と期待の想いを込め、さらに前へ前へ踏み出そうと貪欲に相手に対し立ち向かっていくんですよね。
またそういった彼女達の姿勢が示す意味って、つまりは 『想いだけではどうにもならない実力差も、まずはその想い≪前に進む意志≫がなければ決して埋まることはない』 んだよってことだとも思うんですよ。
負けたくないって思うだけでは勝負には勝てないけれど、負けたくないと強く願い、想うからこそ、努力し、諦めず、前へと進んでいけるわけで、もしかしたらその道の先にこそ勝利はあるのかも知れない。むしろ、“想いの強さ”とはそういうことなんだよ、と。

また、そういった姿勢や想いというのは、同じ類の姿勢や想いを持った者たちの心をも駆り立てるわけで、だからこそ龍門渕の面々がああして戦いの意志を次々と見せ始めた瞬間というのは、こう凄く気持ちが昂ぶってしまったというかね...
それこそ彼女達が抱く全国への想いも、麻雀に対する想いも、1期にて痛烈に描かれた龍門渕のそれと同格ということが示されたことに歓喜してしまったいうか、とにかく 『麻雀が大好きだからこそ、遊び尽くそう』 という意思がヒシヒシと伝わってくるこの空間が本当に心地良いんです。
咲らしい絶妙なBGMの入れ方と、生き生きとした彼女達の表情の連続にもう身震いせずにはいられないし、また何と言っても、そこで晴絵の目線でのワンシーンを切り取るところが凄く素敵ですよね。
「この子達ならやってくれる」といった期待と、「この子達なら私に足りなかったものを見せてくれるかも知れない」といった希望が十二分に伝わるその一場面と彼女の独白が更にこの場面を盛り立てていて、もうこの辺りの流れは、さすが咲!としか言いようがないくらいに素晴らしかったと思います。

というわけで、今回はまさに“想い”の重要性と、それ故に辿り着ける境地を描いた素晴らしい回だったのではないかと思います。出発前に晩成の同級生が想いを託したシーンなんかも凄く良かったですね。冒頭でも述べたように流れは速いですけど、しっかりとテーマを踏まえて記す辺りは本当に気持ち良い作品です。
ただまぁ、一つ心配なのは穏乃や憧が少しばかし、のどかと清澄に執着し過ぎているということで、まぁそれも先程自分で全肯定していた“想いの最たる部分”ではあるわけなんですが、のどかと再会した時や、または彼女の麻雀に対する熱意に触れた時に穏乃たちの想いにどういう変化が訪れるのか、といった部分が若干不安ではありますね。
のどかが居ないなら、行かない... などと口走っていた穏乃の執着心は良くも悪くも今後の展開に大きく影響してくる部分ではあると思うので、まぁ色々な人やそれぞれの想い、たくさんの麻雀に触れ、より一層、彼女達が成長してくれることを願いたいものですね。
次回から、全国編本番。魔王も降臨しましたし、もう色々な意味で楽しみです...!
次回 「全国」
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咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A 第03話 『接触』
※注意:今回は文句が多いです、好きな人は閲覧をお薦めしません。 40年間1敗の晩成高校の実力や如何に。全国出場が確実視されている晩成の先鋒は小走。ニワカは相手にならんよの人です。対する阿知賀の先鋒は玄。 ツモドラ7、倍満。以後のメンバーがロン、ツモ、ロン、ツ...
咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A 第3話「接触」
晩成噛ませすぎwww
そして展開早すぎ~
3話目前半で全国決まっちゃったよ^^;
サイドストーリーとはいえ、ここまで飛ばしまくるとは。
宥おねーちゃんが可愛すぎてマイッタ(笑)
全国大会までさらな...
咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A 第4話 「全国」 感想
全国の舞台へ!
和のいる清澄高校とは決勝まで勝ち進まないと戦えません。
でもその前に咲の姉ちゃんがいる白糸台高校が立ちはだかります。
え?物語的に咲と咲の姉ちゃんが決勝で戦うんじゃ?
どっ...
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レジェンド再び。
(アニメ)咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A 第3話「接触」 感想
龍門渕を安易に負けさせないところがいいね。
個人的に晩成高校がもっとやってくれると思ってたんですが、意外と弱い高校でした(笑)。
っていうよりは、阿知賀が強くなりすぎた感じですかね。
その強さの片鱗は未だ描かれてないですが
これはもう最初から県予...
咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A「第3話 接触」/ブログのエントリ
咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A「第3話 接触」に関するブログのエントリページです。
◎咲-Saki-阿知賀編episodeofside-A第3話「接触」
〓大会当日=県予選会場アカザ:昔のチームメイトくらいは強いかな。:これ全部あいて?アラタ:奈良なんて少ないほう。シズノ:いきなり、初戦の相手がバンセイ高校。:よしバンセ...
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