THE IDOLM@STER
THE IDOLM@STER #22 『聖夜の夜に』 感想

何があっても想いは一つ。何処に居たって気持はここへ。
いつだってこの場所は “私たち” の帰りを待っている。
アイドルとして活動するということ。
そのことの難しさ、大変さ、そしてそれが意味する彼女たちの将来的な境遇というのは本作品の中でもいままでの間で多く語られてきたことでもあり、私自身、そのことに関しては何度か強調してきたわけで、まぁそういった意味では今回のこの展開も、「そうなるよね」と納得出来てしまうものではありました。
それこそ、竜宮小町のようにグループとして売り出しているのならまだしも、彼女たちはそうではなくて、
それぞれの色を最大限綺麗に力強く魅せようと、各々にあった押し出し方をしているわけですから。
故に、みんながいつだって一緒にいられることなんて、もうここまで辿り着いてしまえば決してないし、「集まろう!」といったってそんな簡単に予定も合わない。それは寂しいことでもあるけど、しょうがないこと。私たち、アイドルなんだから...だから、しょうがない。。ただそれだけのこと。


何より、そんな中であっても一生懸命に頑張って、踏ん張って、真正面から向き合って。
そうやって頑張ってきたからこそ、今の彼女たちがあるんですよね。
あんなに男性のことを避けていた雪歩がああして堂々と番宣をし、色々なことや想いを抱えながらもそれでも頑張ると言ってみせた真美ややよいもああして頑張ってる。そして、それは他の子たちにしてみても同じことであって、その姿から感じられる成長ってきっと誰しもが見て取れる素晴らしい変化に違いないはずなんです。
前回の感想では “孤立” と “自律” の違いについて少し述べさせてもらったわけですけど、そんな彼女たちを観ていればどちらの側に立ちながらアイドルとしての責任を果たそうとしているのかはもう明白ですよね。現場では一人かも知れないし、孤独かも知れないけれど、その後ろには強烈なまでに仲間の存在とそこに芽生える絆の強さを感じ取れる。プロデューサーの支えを感じ取れる。それは愛情そのものであり、信頼そのもの。故にまだまだ頑張れる。恐れるものなんて何もない。

ただ、そう思えていたとしても心の奥底では “みんなと一緒に” と感じてしまう春香の気持だって十二分に分かるんです。それはニューイヤーライブのことだけではなく、一緒にいられない時間が長くなれば長くなるほど感じてしまう焦燥感と孤独感。あの素晴らしき日々をもう一度・・・そんな懐かしみ故に患ってしまう一種のホームシック。
それに、そういった気持を 「アイドルなんだから・・・」 と抑え込むことだって決して無理ではないのだけれど、でもやっぱりいくら蓋をしようと懸命に力を入れたところで溢れ出てきてしまうものは溢れ出てきちゃうんですよね。それこそ、春香は強いから涙は流さないし、めげることは決してないのですけど、でもその心情たるやきっと泣きたいほどのものでもあったはずで...。
だからこそ、揺らぎ始める。彼女の中にしっかりと根付いていた一筋の芯にヒビが入る。
それはもう、彼女にとっても防ぎようのない出来事でもあったのだと思います。

けれど、そんな彼女の溢れ出る想いを一つだって溢させはしまいと懸命に走り回りながら、手を差し伸べようとしてくれる人の存在も確かにそこにはあって。
自分のためじゃない。見返りなんて求めない。それも全てはアイドルたちのために。それこそ、春香たちの舞台出演が決まったことを自分のことのように喜んだり、美希が賞を受賞したことに対して「何よりも嬉しいプレゼントだよ!」と言って見せたこともそのことに対する確固たる証拠なんです。
故にだからこそ、彼も奔走する。誰か一人でも困っている子がいるならば、その場に駆けつけ懸命に励ます。自分に出来ることをやり尽くして、“自分に後悔が残らないように” ではなく “彼女たちに後悔が残らないように” 努力をするんです。もう、その姿といったら本当に光り輝いていて、さながら泥だらけになりながらもその姿こそがカッコいいと思わせる一人のアスリートのようだと感じられましたね。

そして、そんな彼の行動と春香の想いが届いた先に垣間見えるみんなの想いと、改めて認識させられる765プロという名の愛情と信頼の詰まった家族同然の関係性。
結局、みんな同じ気持を抱えていたわけで、誰一人として春香のような想いを抱いていない子なんていなかったんですよね。それこそ、こうやって集まれたという現実は千早の言うとおり春香のお陰であり、彼女の想いの強さ故の結果なのかも知れないわけですけど、でもやはりその気持のベクトルはみな同じ。
それはあの山積みになったホールケーキを見ればもう一目瞭然でもあって、そこにこそ彼女たちの 「帰るべき場所はここなんだ」 っていう意識の源泉が見て取れたように感じられました。そして、それは雪歩の誕生日も共に祝うという、仲間の存在は決して忘れないという彼女たちのそんな姿勢にもしっかりと描き出されていたのではないでしょうか。


また、それは “一緒に居続けられはしない” と確約された将来が彼女たちを待っているとしても、それだけは絶対に見失うことはないと断言できる想いでもあり、彼女たちにとっての掛け替えのない大切な繋がりでもあるのだと...。
そう、あの夏の日に誓いを立てたあの4人が今こうして新たな誓いと再出発を切ろうとしているのを観て、個人的にも改めて 「あぁ、大丈夫なんだ。彼女たちなら大丈夫・・。」 と、そう思えてしまったというかね。
それこそ、第14話の「変わりはじめた世界!」においても描かれていた、“変わりゆく中でも、変わらずにそこにあるもの” という一つのテーマ性が今回の話の中ではその時以上に強く感じられもしたわけで、その安心感と力強さといった部分にはもう感動せずにいられませんでした。
そしてそれは、春香が未だに抱えるネガティブな想いを映し出した描写が最後に用意されていたとしても同じこと。仲間の存在こそがきっと彼女を救い出してくれるのだと、そう信じて疑いは出来ない彼女たちのこの物語とそういったことを如実に表現するこのストーリー構成はもう本当に素晴らしいの一言です。

また、だからこそ自分だって一人のファンとして信じていたいと思える。それは、信じ合うことの素晴らしさを彼女たちが身をもって教えてくれたから。その先には必ず幸せが待っているんだよだと夢を与え続けてくれたから。だから、一ファンとしても信じたいし、応援したい。大好きで居続けたい。
もう、そんな風に感じさせてくれたことこそが、この作品が私に贈ってくれたクリスマスプレゼントのようなものだと言ってもいいぐらいですね・・笑 いつも、いつまでも。765プロは765プロのままで。そして、そんな彼女たちをいつまでも好きで居続けたい。この作品の素晴らしいところは、そう思えてしまうところにこそあるんじゃないかなぁって。今回の話はそんな気持にさせてくれる綺麗で温かみのある回だったように感じます。本当に心地の良い空間ですよね。
次回 「私」
そのことの難しさ、大変さ、そしてそれが意味する彼女たちの将来的な境遇というのは本作品の中でもいままでの間で多く語られてきたことでもあり、私自身、そのことに関しては何度か強調してきたわけで、まぁそういった意味では今回のこの展開も、「そうなるよね」と納得出来てしまうものではありました。
それこそ、竜宮小町のようにグループとして売り出しているのならまだしも、彼女たちはそうではなくて、
それぞれの色を最大限綺麗に力強く魅せようと、各々にあった押し出し方をしているわけですから。
故に、みんながいつだって一緒にいられることなんて、もうここまで辿り着いてしまえば決してないし、「集まろう!」といったってそんな簡単に予定も合わない。それは寂しいことでもあるけど、しょうがないこと。私たち、アイドルなんだから...だから、しょうがない。。ただそれだけのこと。


何より、そんな中であっても一生懸命に頑張って、踏ん張って、真正面から向き合って。
そうやって頑張ってきたからこそ、今の彼女たちがあるんですよね。
あんなに男性のことを避けていた雪歩がああして堂々と番宣をし、色々なことや想いを抱えながらもそれでも頑張ると言ってみせた真美ややよいもああして頑張ってる。そして、それは他の子たちにしてみても同じことであって、その姿から感じられる成長ってきっと誰しもが見て取れる素晴らしい変化に違いないはずなんです。
前回の感想では “孤立” と “自律” の違いについて少し述べさせてもらったわけですけど、そんな彼女たちを観ていればどちらの側に立ちながらアイドルとしての責任を果たそうとしているのかはもう明白ですよね。現場では一人かも知れないし、孤独かも知れないけれど、その後ろには強烈なまでに仲間の存在とそこに芽生える絆の強さを感じ取れる。プロデューサーの支えを感じ取れる。それは愛情そのものであり、信頼そのもの。故にまだまだ頑張れる。恐れるものなんて何もない。

ただ、そう思えていたとしても心の奥底では “みんなと一緒に” と感じてしまう春香の気持だって十二分に分かるんです。それはニューイヤーライブのことだけではなく、一緒にいられない時間が長くなれば長くなるほど感じてしまう焦燥感と孤独感。あの素晴らしき日々をもう一度・・・そんな懐かしみ故に患ってしまう一種のホームシック。
それに、そういった気持を 「アイドルなんだから・・・」 と抑え込むことだって決して無理ではないのだけれど、でもやっぱりいくら蓋をしようと懸命に力を入れたところで溢れ出てきてしまうものは溢れ出てきちゃうんですよね。それこそ、春香は強いから涙は流さないし、めげることは決してないのですけど、でもその心情たるやきっと泣きたいほどのものでもあったはずで...。
だからこそ、揺らぎ始める。彼女の中にしっかりと根付いていた一筋の芯にヒビが入る。
それはもう、彼女にとっても防ぎようのない出来事でもあったのだと思います。

けれど、そんな彼女の溢れ出る想いを一つだって溢させはしまいと懸命に走り回りながら、手を差し伸べようとしてくれる人の存在も確かにそこにはあって。
自分のためじゃない。見返りなんて求めない。それも全てはアイドルたちのために。それこそ、春香たちの舞台出演が決まったことを自分のことのように喜んだり、美希が賞を受賞したことに対して「何よりも嬉しいプレゼントだよ!」と言って見せたこともそのことに対する確固たる証拠なんです。
故にだからこそ、彼も奔走する。誰か一人でも困っている子がいるならば、その場に駆けつけ懸命に励ます。自分に出来ることをやり尽くして、“自分に後悔が残らないように” ではなく “彼女たちに後悔が残らないように” 努力をするんです。もう、その姿といったら本当に光り輝いていて、さながら泥だらけになりながらもその姿こそがカッコいいと思わせる一人のアスリートのようだと感じられましたね。

そして、そんな彼の行動と春香の想いが届いた先に垣間見えるみんなの想いと、改めて認識させられる765プロという名の愛情と信頼の詰まった家族同然の関係性。
結局、みんな同じ気持を抱えていたわけで、誰一人として春香のような想いを抱いていない子なんていなかったんですよね。それこそ、こうやって集まれたという現実は千早の言うとおり春香のお陰であり、彼女の想いの強さ故の結果なのかも知れないわけですけど、でもやはりその気持のベクトルはみな同じ。
それはあの山積みになったホールケーキを見ればもう一目瞭然でもあって、そこにこそ彼女たちの 「帰るべき場所はここなんだ」 っていう意識の源泉が見て取れたように感じられました。そして、それは雪歩の誕生日も共に祝うという、仲間の存在は決して忘れないという彼女たちのそんな姿勢にもしっかりと描き出されていたのではないでしょうか。


また、それは “一緒に居続けられはしない” と確約された将来が彼女たちを待っているとしても、それだけは絶対に見失うことはないと断言できる想いでもあり、彼女たちにとっての掛け替えのない大切な繋がりでもあるのだと...。
そう、あの夏の日に誓いを立てたあの4人が今こうして新たな誓いと再出発を切ろうとしているのを観て、個人的にも改めて 「あぁ、大丈夫なんだ。彼女たちなら大丈夫・・。」 と、そう思えてしまったというかね。
それこそ、第14話の「変わりはじめた世界!」においても描かれていた、“変わりゆく中でも、変わらずにそこにあるもの” という一つのテーマ性が今回の話の中ではその時以上に強く感じられもしたわけで、その安心感と力強さといった部分にはもう感動せずにいられませんでした。
そしてそれは、春香が未だに抱えるネガティブな想いを映し出した描写が最後に用意されていたとしても同じこと。仲間の存在こそがきっと彼女を救い出してくれるのだと、そう信じて疑いは出来ない彼女たちのこの物語とそういったことを如実に表現するこのストーリー構成はもう本当に素晴らしいの一言です。

また、だからこそ自分だって一人のファンとして信じていたいと思える。それは、信じ合うことの素晴らしさを彼女たちが身をもって教えてくれたから。その先には必ず幸せが待っているんだよだと夢を与え続けてくれたから。だから、一ファンとしても信じたいし、応援したい。大好きで居続けたい。
もう、そんな風に感じさせてくれたことこそが、この作品が私に贈ってくれたクリスマスプレゼントのようなものだと言ってもいいぐらいですね・・笑 いつも、いつまでも。765プロは765プロのままで。そして、そんな彼女たちをいつまでも好きで居続けたい。この作品の素晴らしいところは、そう思えてしまうところにこそあるんじゃないかなぁって。今回の話はそんな気持にさせてくれる綺麗で温かみのある回だったように感じます。本当に心地の良い空間ですよね。
次回 「私」
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