アニメ 考察・その他
【アニメ感想】 劇場版 『けいおん!』 を観てきて感じたいくつかのこと
本日公開となった劇場版 『けいおん!』 ですが、早速観に行ってきたので感想でも。
率直に言ってしまえば、まぁすげー面白かったんですわ。観に行ってよかった。
※)以下、色々とネタバレあり
率直に言ってしまえば、まぁすげー面白かったんですわ。観に行ってよかった。
※)以下、色々とネタバレあり
・ 冒頭までに感じた違和感、そして再会-
まぁまず何から話せばいいのかなと言ったところなんですが、とにもかくにも冒頭での演出には、つい 「やられた」 と思ってしまったというか、もう開始数分のあの流れで完全にあの頃の自分に戻されてしまった辺りはさすが 『けいおん!』 だなぁとつい思ってしまいました。
というのも、やっぱり何だかんだ言ってももう2期の終了から大分時間も経っていて、ちょくちょく話題には出ているものの自分の中ではこの作品って “懐かしいアニメ” の枠に留まっていた部分があったんですよね。もちろん、大好きだって言える作品ではあるわけなんですけど、自分は今日の今日まで熱狂的なファンで在り続けていたわけでもなかったし、BDなどを購入して頻繁に観ていたわけでもなかったわけで、だからこそ今回観に行くに当たっては何だか凄くフワフワした気持ちだったわけです。実感がないというか、これからけいおん!を観に行くんだっていう意気込みが思いの外、強烈ではなかった。
そして、上映開始。それも、まさに 『けいおん!』 らしいとも言えるような静かな雰囲気と、この作品の始まりを思い出す唯の部屋の目覚まし時計の甲高い音がそこに鳴り響いていたわけなんですが、どうもまだ落ち着かない上に、実感が湧かない。もう、まさに 「何なんだこの感覚は!?」 状態です。自分でもよく分からないし、納得できない。映画の製作が決まった時からとても楽しみにはしていたはずなのに、もうわけが分からないよ状態。
またさらには、その状態をさらに悪化させる事体が起こるわけで、それこそがまさに “突如として聴こえてくる超ロックで重圧な彼女たちらしくない曲の音色” だったわけなんです。もう、吹き出すかと思いましたね。まぁそれも最初は 「!?」 って感じだったことには違いないんですけど、そこに唯たちの荒ぶる様子が映し出されることで全てが笑いに転化されてしまうというか。だってムギが凄い勢いで頭を揺らしながらキーボード弾いてるんですよ?w そりゃあ笑うなって方が無理な話。
で、そこから語られる 「音楽性の違いによる衝突」 という名の “小芝居”。梓が部室に入ってきてからの異様で、謎で、面白く、何処までが本気なのかが分からないといったシーンの連続。でもそれが、ただのおふざけだったと聞いた瞬間に何だか全ての肩の力とか、わけの分からない思考が全部吹っ飛んだというか、凄いスッキリしたんですよね。その後に続いて展開されていく “放課後ティータイムらしい” やり取りにもすんなり溶け込めたし、凄いおかしくて笑えちゃって。
故にこの時、多分この一連の流れ(違和感だらけの自分自身の感覚)の原因って、CMとかでも散々流されていた “部員の衝突を想起させる演出” にその全てがあったんじゃないかなって思えたんです。やっぱりああいう台詞とか場面をチョイスされたら誰だって少しは身構えるというか、まぁ温かい結末にはなるよねとは思っていても、やっぱり何処かで不安はある。それこそ律と澪の喧嘩の話しだって、正直観ている時はドキドキだったし色々な意味で心配でしょうがなかったわけですから。
でもだからこそ、開始ものの数分か十数分でその全ての不安要素を取り除いた瞬間に本当の意味でまたこの作品と再会出来たって感覚に陥ることができる。さらには、そうやって全ては壮大な引っかけでしたと言わんばかりの空気感がジワジワと広がっていくんです。梓がラジカセのスイッチを入れる度に流れ出る例の音楽。そしてその音に合わせて体を揺さぶるその他の部員たちと、それを冷静な目で観ている梓の後姿。その繰り返しが何度か続いた後に、一気に弾け流れるあのOPの曲とその音楽に合わせ映し出されていく 『けいおん!』 の優しい世界観...。
もうあの辺りからは “おかえりなさい” って感覚が半端じゃなくて、それはもう凄く嬉しくなれたし、この作品をまた観ることが出来て本当に幸せだなとそう強く感じることが出来ました。そしてそういった感情の昂ぶりはずーっと本編中も保ったままで、いいテンポで繰り出されるこの作品らしい笑いと何とも言えない心地良い雰囲気は相変わらずの素晴らしさで、やっぱりこの作品は凄いなぁと改めて心の底から思うことが出来ましたね。
・ 「物語の本筋はロンドンに在らず」 そう感じられた瞬間と、その素敵
劇場版公開前にも色々と話題になっていたように、今回の話はロンドンにおける彼女たちの物語であると思っていた方が大半なのではないかなと思うわけで、実は私自身もそうに違いないと思っていた節があったんですよね。
でも、実際はそうではなくて、この物語の蓋を開けてみればそこに潜むテーマ性とか話しの軸と言った部分はロンドンにあったわけでは決してなかった。あくまでそこも舞台装置の一つでしかなくて、結局言ってしまえばドバイでもハワイでも彼女たちが訪れる場所って何処でも良かったのだと思います。(まぁそれでも “音楽の聖地” とか、“ティータイムらしさ” といった部分を考えればロンドンが一番であることには間違いないし、それ故に整合性もドラマ性も生まれるんだよって部分は否定出来ないんですけどね。)
でも、じゃあこの劇場版における最大の主題ってどこにあったのかと言えば、それはもうどうしたって在り来たりな言い方になっちゃうわけなんですけど、ようは彼女たち放課後ティータイムの存在そのものがこの話しにおける主題でもあり、彼女たちの中にこそ大事なものって詰まってたりする。
そしてそれもまた、本編の序盤で語られていることでもあって、それこそがまさに唯の 「梓のために先輩らしいことをしよう」 っていう一声に他ならなかったわけなんです。故にだからこそ、序盤はそれこそロンドンがどうとかっていう話はほとんど出てこないし、むしろ話題は梓のことばかり。そして、梓がムスタングを忘れることによって繋がるけいおん!という一つの物語。
おそらく、あの場面(ムスタングを倒しそうになり、唯が決死の思いでギターを抱きかかえそれを守ろうとした直後)で彼女が 「曲・・・」 と言った瞬間にはほとんどのけいおん!ファンの方の中で第2期の本編とこの劇場版での主題といったそれぞれの点と点が繋がる形になったのではないかなと思います。個人的にも 「あぁ、そうか・・・。この劇場版ってそういうことを描くために用意されたものだったんだなぁ」 と、その瞬間に気付くことが出来ましたからね。
また何より、そういった見せ方というか暗示のさせ方が凄く丁寧に上手く作られてたりするんです。それはTVアニメ時における本編内での演出や色々なことの描かれ方一つをとってもそうだったわけなんですけど、今回もそれと同等かあるいはそれ以上で、そういったことに関しては本当に相変わらずの素晴らしさ。物語の節々においての本編との結び付け方とかもそうですし、彼女たちのちょっとした台詞や仕草なんかも全部含めて、やっぱりけいおん!はけいおん!なんだって感じられるものがたくさんこの劇場版からは滲み出ているんですよ。
まぁそれこそ、このサイドストーリー的な側面と、梓の立ち居地・苦悩などといった2期における重要なテーマ性。そして、ラストにおける 「天使にふれたよ」 を用いたアナザービュー的な演出といった部分は、それこそ既存ファンでなければ感動も味わいも半減してしまうことになるので、視聴済みであるかないかというのは大きな差となってこの作品に対しての印象を二分してしまうことにもなるような気はします。というかそれはまず間違いないでしょう。
でも、私はそれでもいいと思うんですよね。それだって別に初見の方だと全く分からないなんていう作品ではないし、そういう構成をしているわけでもない中で、じゃあ何を今回の作品の主題として、何処を楽しんでもらうかといったことを考えた場合、やっぱりこの作品を温かく見守ってきたファンに対しての “ありがとう” の気持ちって凄く重要なものでもあるはずだと思うんです。
そして、そういった感謝の気持ちって “梓から唯たちへ” そして “唯たちから梓たちへ” というように、それぞれがそれぞれに送ろうとした一番の気持ちでもあって、そんな想いと想いの優しさがあるからこそこの作品って素晴らしいんだって思えるような気がするんです。また、そういった気持ちの通じ合いといった点では、ああしてお互いが同じ空を見つめ合って、『決して一人じゃないし、いつまでも放課後ティータイムは放課後ティータイムで在り続けるんだよ』 といった物凄くメッセージ性の強いあのシーンに関しても同じことを描いていたりするわけで、むしろそれこそが 『けいおん!』 という作品の在り方なのだと思います。
まぁだから結局のところ何が言いたいんだっていうと、私はこの劇場版 『けいおん!』 がこういう一種の総括的な物語であってくれて本当に良かったと思うし、それこそ本当に嬉しく、また凄くありがたく思えたということで、それも今まで以上にこの作品のことを好きになれたのではないかなと思います。それこそ、梓がああして色々な経験をしながらもやっぱり結局は放課後ティータイムが大好きだって思えていたことと同じように、そうやってこの作品の良さを改めて噛み締められたことにただただ今は感謝しております。本当に素晴らしい作品でした。
・ 総括的な何か
というわけで、長々とすいません。また、拙い文章であったとは思いますがここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。心からお礼申し上げます。
ただ、これでもまだまだ書き足りない部分はありますし、それ以前に一度観ただけじゃまだまだ読み取れない部分や、それこそその瞬間瞬間で感じたことを覚えてられなかったりもするわけで、まだまだ “この作品の感想” としては不完全なんじゃないかなとは思ったりもしています。それでも何か一つでも自分のこの想いを受け取ってもらえたのなら嬉しいですし、こうして纏まり切らない感情を文字に書き起こしたことも、やって良かったなとそう強く思える次第です。
作品全体としては、ここまで述べてきたことにプラスして笑いや微笑ましい場面も多くありましたし、声優さん方の面白く味のある演技も光って非常に出来の良いものに仕上がっていたのではないかなと思えるところです。また、どんな部分をも丁寧に描く辺りはさすが京都アニメーションといったところですね。色々な部分で “さすが” と言わざる終えない出来にもう大満足で、本当に観てよかったと思える作品でした。
製作スタッフのみなさんや関係者の皆さん、またこの作品を支え続けたファンのみなさん。そして、放課後ティータイムのみんなには、改めてもう一度 “ありがとう” と言ってあげたいですね。本当にありがとうございました。
追記
そうそう、今回は色々なポイントで多くのサブキャラたちが懐かしい顔を見せてくれたわけですが、中でも姫子が出てきて唯たちと会話をしてたのが凄い自分的にはサプライズでめちゃくちゃ嬉しかったです。
あと、さわちゃんが凄い活躍してらのが印象的で、この映画を観終わった後に2期最終話(番外編)をもう一度観たら涙が止まらないだろうなぁなんていう風にも思いました。本当にこの作品はファンの心をくすぐるのが上手いですよね(笑)
まぁまず何から話せばいいのかなと言ったところなんですが、とにもかくにも冒頭での演出には、つい 「やられた」 と思ってしまったというか、もう開始数分のあの流れで完全にあの頃の自分に戻されてしまった辺りはさすが 『けいおん!』 だなぁとつい思ってしまいました。
というのも、やっぱり何だかんだ言ってももう2期の終了から大分時間も経っていて、ちょくちょく話題には出ているものの自分の中ではこの作品って “懐かしいアニメ” の枠に留まっていた部分があったんですよね。もちろん、大好きだって言える作品ではあるわけなんですけど、自分は今日の今日まで熱狂的なファンで在り続けていたわけでもなかったし、BDなどを購入して頻繁に観ていたわけでもなかったわけで、だからこそ今回観に行くに当たっては何だか凄くフワフワした気持ちだったわけです。実感がないというか、これからけいおん!を観に行くんだっていう意気込みが思いの外、強烈ではなかった。
そして、上映開始。それも、まさに 『けいおん!』 らしいとも言えるような静かな雰囲気と、この作品の始まりを思い出す唯の部屋の目覚まし時計の甲高い音がそこに鳴り響いていたわけなんですが、どうもまだ落ち着かない上に、実感が湧かない。もう、まさに 「何なんだこの感覚は!?」 状態です。自分でもよく分からないし、納得できない。映画の製作が決まった時からとても楽しみにはしていたはずなのに、もうわけが分からないよ状態。
またさらには、その状態をさらに悪化させる事体が起こるわけで、それこそがまさに “突如として聴こえてくる超ロックで重圧な彼女たちらしくない曲の音色” だったわけなんです。もう、吹き出すかと思いましたね。まぁそれも最初は 「!?」 って感じだったことには違いないんですけど、そこに唯たちの荒ぶる様子が映し出されることで全てが笑いに転化されてしまうというか。だってムギが凄い勢いで頭を揺らしながらキーボード弾いてるんですよ?w そりゃあ笑うなって方が無理な話。
で、そこから語られる 「音楽性の違いによる衝突」 という名の “小芝居”。梓が部室に入ってきてからの異様で、謎で、面白く、何処までが本気なのかが分からないといったシーンの連続。でもそれが、ただのおふざけだったと聞いた瞬間に何だか全ての肩の力とか、わけの分からない思考が全部吹っ飛んだというか、凄いスッキリしたんですよね。その後に続いて展開されていく “放課後ティータイムらしい” やり取りにもすんなり溶け込めたし、凄いおかしくて笑えちゃって。
故にこの時、多分この一連の流れ(違和感だらけの自分自身の感覚)の原因って、CMとかでも散々流されていた “部員の衝突を想起させる演出” にその全てがあったんじゃないかなって思えたんです。やっぱりああいう台詞とか場面をチョイスされたら誰だって少しは身構えるというか、まぁ温かい結末にはなるよねとは思っていても、やっぱり何処かで不安はある。それこそ律と澪の喧嘩の話しだって、正直観ている時はドキドキだったし色々な意味で心配でしょうがなかったわけですから。
でもだからこそ、開始ものの数分か十数分でその全ての不安要素を取り除いた瞬間に本当の意味でまたこの作品と再会出来たって感覚に陥ることができる。さらには、そうやって全ては壮大な引っかけでしたと言わんばかりの空気感がジワジワと広がっていくんです。梓がラジカセのスイッチを入れる度に流れ出る例の音楽。そしてその音に合わせて体を揺さぶるその他の部員たちと、それを冷静な目で観ている梓の後姿。その繰り返しが何度か続いた後に、一気に弾け流れるあのOPの曲とその音楽に合わせ映し出されていく 『けいおん!』 の優しい世界観...。
もうあの辺りからは “おかえりなさい” って感覚が半端じゃなくて、それはもう凄く嬉しくなれたし、この作品をまた観ることが出来て本当に幸せだなとそう強く感じることが出来ました。そしてそういった感情の昂ぶりはずーっと本編中も保ったままで、いいテンポで繰り出されるこの作品らしい笑いと何とも言えない心地良い雰囲気は相変わらずの素晴らしさで、やっぱりこの作品は凄いなぁと改めて心の底から思うことが出来ましたね。
・ 「物語の本筋はロンドンに在らず」 そう感じられた瞬間と、その素敵
劇場版公開前にも色々と話題になっていたように、今回の話はロンドンにおける彼女たちの物語であると思っていた方が大半なのではないかなと思うわけで、実は私自身もそうに違いないと思っていた節があったんですよね。
でも、実際はそうではなくて、この物語の蓋を開けてみればそこに潜むテーマ性とか話しの軸と言った部分はロンドンにあったわけでは決してなかった。あくまでそこも舞台装置の一つでしかなくて、結局言ってしまえばドバイでもハワイでも彼女たちが訪れる場所って何処でも良かったのだと思います。(まぁそれでも “音楽の聖地” とか、“ティータイムらしさ” といった部分を考えればロンドンが一番であることには間違いないし、それ故に整合性もドラマ性も生まれるんだよって部分は否定出来ないんですけどね。)
でも、じゃあこの劇場版における最大の主題ってどこにあったのかと言えば、それはもうどうしたって在り来たりな言い方になっちゃうわけなんですけど、ようは彼女たち放課後ティータイムの存在そのものがこの話しにおける主題でもあり、彼女たちの中にこそ大事なものって詰まってたりする。
そしてそれもまた、本編の序盤で語られていることでもあって、それこそがまさに唯の 「梓のために先輩らしいことをしよう」 っていう一声に他ならなかったわけなんです。故にだからこそ、序盤はそれこそロンドンがどうとかっていう話はほとんど出てこないし、むしろ話題は梓のことばかり。そして、梓がムスタングを忘れることによって繋がるけいおん!という一つの物語。
おそらく、あの場面(ムスタングを倒しそうになり、唯が決死の思いでギターを抱きかかえそれを守ろうとした直後)で彼女が 「曲・・・」 と言った瞬間にはほとんどのけいおん!ファンの方の中で第2期の本編とこの劇場版での主題といったそれぞれの点と点が繋がる形になったのではないかなと思います。個人的にも 「あぁ、そうか・・・。この劇場版ってそういうことを描くために用意されたものだったんだなぁ」 と、その瞬間に気付くことが出来ましたからね。
また何より、そういった見せ方というか暗示のさせ方が凄く丁寧に上手く作られてたりするんです。それはTVアニメ時における本編内での演出や色々なことの描かれ方一つをとってもそうだったわけなんですけど、今回もそれと同等かあるいはそれ以上で、そういったことに関しては本当に相変わらずの素晴らしさ。物語の節々においての本編との結び付け方とかもそうですし、彼女たちのちょっとした台詞や仕草なんかも全部含めて、やっぱりけいおん!はけいおん!なんだって感じられるものがたくさんこの劇場版からは滲み出ているんですよ。
まぁそれこそ、このサイドストーリー的な側面と、梓の立ち居地・苦悩などといった2期における重要なテーマ性。そして、ラストにおける 「天使にふれたよ」 を用いたアナザービュー的な演出といった部分は、それこそ既存ファンでなければ感動も味わいも半減してしまうことになるので、視聴済みであるかないかというのは大きな差となってこの作品に対しての印象を二分してしまうことにもなるような気はします。というかそれはまず間違いないでしょう。
でも、私はそれでもいいと思うんですよね。それだって別に初見の方だと全く分からないなんていう作品ではないし、そういう構成をしているわけでもない中で、じゃあ何を今回の作品の主題として、何処を楽しんでもらうかといったことを考えた場合、やっぱりこの作品を温かく見守ってきたファンに対しての “ありがとう” の気持ちって凄く重要なものでもあるはずだと思うんです。
そして、そういった感謝の気持ちって “梓から唯たちへ” そして “唯たちから梓たちへ” というように、それぞれがそれぞれに送ろうとした一番の気持ちでもあって、そんな想いと想いの優しさがあるからこそこの作品って素晴らしいんだって思えるような気がするんです。また、そういった気持ちの通じ合いといった点では、ああしてお互いが同じ空を見つめ合って、『決して一人じゃないし、いつまでも放課後ティータイムは放課後ティータイムで在り続けるんだよ』 といった物凄くメッセージ性の強いあのシーンに関しても同じことを描いていたりするわけで、むしろそれこそが 『けいおん!』 という作品の在り方なのだと思います。
まぁだから結局のところ何が言いたいんだっていうと、私はこの劇場版 『けいおん!』 がこういう一種の総括的な物語であってくれて本当に良かったと思うし、それこそ本当に嬉しく、また凄くありがたく思えたということで、それも今まで以上にこの作品のことを好きになれたのではないかなと思います。それこそ、梓がああして色々な経験をしながらもやっぱり結局は放課後ティータイムが大好きだって思えていたことと同じように、そうやってこの作品の良さを改めて噛み締められたことにただただ今は感謝しております。本当に素晴らしい作品でした。
・ 総括的な何か
というわけで、長々とすいません。また、拙い文章であったとは思いますがここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。心からお礼申し上げます。
ただ、これでもまだまだ書き足りない部分はありますし、それ以前に一度観ただけじゃまだまだ読み取れない部分や、それこそその瞬間瞬間で感じたことを覚えてられなかったりもするわけで、まだまだ “この作品の感想” としては不完全なんじゃないかなとは思ったりもしています。それでも何か一つでも自分のこの想いを受け取ってもらえたのなら嬉しいですし、こうして纏まり切らない感情を文字に書き起こしたことも、やって良かったなとそう強く思える次第です。
作品全体としては、ここまで述べてきたことにプラスして笑いや微笑ましい場面も多くありましたし、声優さん方の面白く味のある演技も光って非常に出来の良いものに仕上がっていたのではないかなと思えるところです。また、どんな部分をも丁寧に描く辺りはさすが京都アニメーションといったところですね。色々な部分で “さすが” と言わざる終えない出来にもう大満足で、本当に観てよかったと思える作品でした。
製作スタッフのみなさんや関係者の皆さん、またこの作品を支え続けたファンのみなさん。そして、放課後ティータイムのみんなには、改めてもう一度 “ありがとう” と言ってあげたいですね。本当にありがとうございました。
追記
そうそう、今回は色々なポイントで多くのサブキャラたちが懐かしい顔を見せてくれたわけですが、中でも姫子が出てきて唯たちと会話をしてたのが凄い自分的にはサプライズでめちゃくちゃ嬉しかったです。
あと、さわちゃんが凄い活躍してらのが印象的で、この映画を観終わった後に2期最終話(番外編)をもう一度観たら涙が止まらないだろうなぁなんていう風にも思いました。本当にこの作品はファンの心をくすぐるのが上手いですよね(笑)
![]() | Singing!(初回限定盤) (2011/12/07) 放課後ティータイム[平沢唯・秋山澪・田井中律・琴吹紬・中野梓(CV:豊崎愛生、日笠陽子、佐藤聡美、寿美菜子、竹達彩奈)] 商品詳細を見る |
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