THE IDOLM@STER
THE IDOLM@STER #18 『たくさんの、いっぱい』 感想

支え合い、愛し合い、夢を語り合う者たちのいっぱいの想い。
“あなたに届けたい” その気持ちだけが私の力になっていく。
果たしてどういう話になるのかと期待に胸を膨らませていた律っちゃん回だったわけですが、
もう何と言えばいいのかとにかく全てが完璧で涙せずにはいられない素晴らしい話でした。
というか真回でああいう話をやった後にこういう話を持ってきたというこの構成に対しては、
心から最高と言わざる終えないし、もうスタッフの皆さんには心からありがとうと言いたいですね。
と言うのも、前回で描かれたテーマ性って簡単に一言で言ってしまえば 「誰かのためにという気持ちの強さを持ち続けることと、その大切さ」 だったわけで、云わばそれがアイドルの持つ命題でもあり、背負い続けなければいけない宿命でもあるのだと描かれていたと思うんですよね。
そして、それは何も真だけに対してのメッセージだったわけではなく、全てのアイドル、または765プロのみんなに言えることでもあって、アイドルという存在に対しての一つの意味を紐解いていた。“自分が” ではなく “自分も” というそういった気持ちでステージに立つこと。その重要性。(参照:アイマス17話感想)

けれど多分、そのことに関しては誰よりも律子は理解していて、思えば彼女はいつだってそうだった。
「お客さんのために」 「それじゃあお客さんには伝わらない」 「お客さんはちゃんと見てるわよ!」... そんな風に常に自分たちを支えてくれている人たちに対して感謝の気持ちを抱きながら、彼女はこの仕事に対し接してきていた。そしてだからこそ自分があずささんの代わりとしての最適任者であることも彼女は理解していたはずだったのだと思います。
それは、プロデューサーにしても美希にしても彼らがそう言っていた通りのことでもあって、今一番竜宮のライブを成功に導かせられる人として最適なのは秋月律子、彼女を置いては何処にもいやしなかったわけなんですから。
ライブを無事に成功させる=そうするために必要な人材は奇しくも自分であったということ。それはもう誰の目から見ても明白なんです。

けれど、そこで生じる彼女なりの不安と憂鬱。それは、今の自分を必要としてくれているファンがどれだけいるのかということと、今の自分が煌き輝く竜宮のその一員として同じ舞台に立ってもいいのかどうかという幾つかの疑問。
それこそ、最初で述べた “誰かのために” ということを考えればその疑問ってどんどん深いところにまで落ちていってしまうんですよね。そして益々疑心暗鬼になっていく。自分じゃ届かない、自分じゃ足りない者を持っているこの子たちに私が加わることで何が起こるかと思うと不安でしょうがないし、夜も眠れない。それこそ夜中に公園で練習してしまうぐらいに落ち着かないし、焦りばかりが先に生じてしまうのでしょう。
まぁそれだって当たり前のように湧いてくる感情でもあるんです。ステージを上手くこなせるとしてもその存在を竜宮小町のファンたちは知らないし、だから恐い。自分のことを支え、愛してくれる人の存在。“あなたに届けたい” と言ったってそれを受け取ってくれる相手も、または投げ掛けてくれる相手もいないかも知れない時に訪れるその闇は余りにも孤独で、そして寂しい...。
もう、そういった律子の葛藤って本当に凄くよく伝わってくるんですよね。それはもう痛く辛いほどに。

けどね。そうやって律子のように “届けたい” その気持ち一心で自身の人生を駆け抜けてきたその姿勢に感謝や尊敬、そして愛情を感じている人って絶対にいるんですよ。普段は悪態を付いたり、文句を言ったり、時にはからかってみたり。それこそ鬼軍曹って言うぐらいには彼女たちも律子の厳しさを身に沁みて感じている。
でも、それが全部自分たちのためでもあり、律子がどれだけ竜宮小町のことを愛しているのかということには、痛いぐらいにみんなも気付いてるんです。
“竜宮小町でトップを獲る” その想いは4人のものであり、彼女たちのファンも含めみんなの夢。
支えあい、愛し合い、夢を語り合うみんなが仲間であり、その力そのもの。これもまた一致団結の形。

そして、もちろんそれは伊織や亜美、あずささんや竜宮のファンでなくても彼女の一生懸命な姿勢をずっと遠巻きに見守ってくれていたファンがいた。“誰かのためにという気持ちの強さを持ち続けてきた” 彼女だからこそ “その彼女のためにという気持ちの強さを持ち続けてくれていた” ファンの存在があったんです。
もう、その温かさと優しさといったらないですよね。そして、その想いに呼応するかのように盛り上がり輝き始める会場とファンのみんな。もう全てが素敵で、全てが大好きの感情でいっぱいいっぱいに埋め尽くされたこの瞬間は観ている私も身震いし涙が止め処なく溢れ出して来てしまいました。
彼女の不安も何もかもをアイドルというものの存在意義そのものが取り除いた瞬間。アイドルとして元気一杯、笑顔一杯で精一杯に歌って踊る律っちゃんの姿はもう本当に最高でした。

けれど、彼女は自身でも述べたように自分の戦うべきフィールドは 「ここではない」 と感じたようで、これからもプロデューサーとして元気に、明るく、そして時には厳しく誰かに何かを届けようとするのだと思います。でも、それでいいんですよね。だってその想いは必ず何処かを通し、そして誰かを通して伝わっていくはずなんですから。
また、そうして伝えられている想いというのはもはや765プロにはなくてはならない存在なわけで、ようは誰もが掛け替えのない大切な存在であり、我々にとっての誰が欠けてもいけないといったそんな存在が765プロそのものでもあるのでしょう。
むしろそういった一致団結のチームワークと信頼関係が浮き彫りに描かれているからこそ、この作品はここまで魅力的に、また愛したくなるように感じてしまうのでしょうね。まさに愛情に満ち溢れた作品です。
次回 「雲間に隠れる月の如く」
もう何と言えばいいのかとにかく全てが完璧で涙せずにはいられない素晴らしい話でした。
というか真回でああいう話をやった後にこういう話を持ってきたというこの構成に対しては、
心から最高と言わざる終えないし、もうスタッフの皆さんには心からありがとうと言いたいですね。
と言うのも、前回で描かれたテーマ性って簡単に一言で言ってしまえば 「誰かのためにという気持ちの強さを持ち続けることと、その大切さ」 だったわけで、云わばそれがアイドルの持つ命題でもあり、背負い続けなければいけない宿命でもあるのだと描かれていたと思うんですよね。
そして、それは何も真だけに対してのメッセージだったわけではなく、全てのアイドル、または765プロのみんなに言えることでもあって、アイドルという存在に対しての一つの意味を紐解いていた。“自分が” ではなく “自分も” というそういった気持ちでステージに立つこと。その重要性。(参照:アイマス17話感想)

けれど多分、そのことに関しては誰よりも律子は理解していて、思えば彼女はいつだってそうだった。
「お客さんのために」 「それじゃあお客さんには伝わらない」 「お客さんはちゃんと見てるわよ!」... そんな風に常に自分たちを支えてくれている人たちに対して感謝の気持ちを抱きながら、彼女はこの仕事に対し接してきていた。そしてだからこそ自分があずささんの代わりとしての最適任者であることも彼女は理解していたはずだったのだと思います。
それは、プロデューサーにしても美希にしても彼らがそう言っていた通りのことでもあって、今一番竜宮のライブを成功に導かせられる人として最適なのは秋月律子、彼女を置いては何処にもいやしなかったわけなんですから。
ライブを無事に成功させる=そうするために必要な人材は奇しくも自分であったということ。それはもう誰の目から見ても明白なんです。

けれど、そこで生じる彼女なりの不安と憂鬱。それは、今の自分を必要としてくれているファンがどれだけいるのかということと、今の自分が煌き輝く竜宮のその一員として同じ舞台に立ってもいいのかどうかという幾つかの疑問。
それこそ、最初で述べた “誰かのために” ということを考えればその疑問ってどんどん深いところにまで落ちていってしまうんですよね。そして益々疑心暗鬼になっていく。自分じゃ届かない、自分じゃ足りない者を持っているこの子たちに私が加わることで何が起こるかと思うと不安でしょうがないし、夜も眠れない。それこそ夜中に公園で練習してしまうぐらいに落ち着かないし、焦りばかりが先に生じてしまうのでしょう。
まぁそれだって当たり前のように湧いてくる感情でもあるんです。ステージを上手くこなせるとしてもその存在を竜宮小町のファンたちは知らないし、だから恐い。自分のことを支え、愛してくれる人の存在。“あなたに届けたい” と言ったってそれを受け取ってくれる相手も、または投げ掛けてくれる相手もいないかも知れない時に訪れるその闇は余りにも孤独で、そして寂しい...。
もう、そういった律子の葛藤って本当に凄くよく伝わってくるんですよね。それはもう痛く辛いほどに。

けどね。そうやって律子のように “届けたい” その気持ち一心で自身の人生を駆け抜けてきたその姿勢に感謝や尊敬、そして愛情を感じている人って絶対にいるんですよ。普段は悪態を付いたり、文句を言ったり、時にはからかってみたり。それこそ鬼軍曹って言うぐらいには彼女たちも律子の厳しさを身に沁みて感じている。
でも、それが全部自分たちのためでもあり、律子がどれだけ竜宮小町のことを愛しているのかということには、痛いぐらいにみんなも気付いてるんです。
“竜宮小町でトップを獲る” その想いは4人のものであり、彼女たちのファンも含めみんなの夢。
支えあい、愛し合い、夢を語り合うみんなが仲間であり、その力そのもの。これもまた一致団結の形。

そして、もちろんそれは伊織や亜美、あずささんや竜宮のファンでなくても彼女の一生懸命な姿勢をずっと遠巻きに見守ってくれていたファンがいた。“誰かのためにという気持ちの強さを持ち続けてきた” 彼女だからこそ “その彼女のためにという気持ちの強さを持ち続けてくれていた” ファンの存在があったんです。
もう、その温かさと優しさといったらないですよね。そして、その想いに呼応するかのように盛り上がり輝き始める会場とファンのみんな。もう全てが素敵で、全てが大好きの感情でいっぱいいっぱいに埋め尽くされたこの瞬間は観ている私も身震いし涙が止め処なく溢れ出して来てしまいました。
彼女の不安も何もかもをアイドルというものの存在意義そのものが取り除いた瞬間。アイドルとして元気一杯、笑顔一杯で精一杯に歌って踊る律っちゃんの姿はもう本当に最高でした。

けれど、彼女は自身でも述べたように自分の戦うべきフィールドは 「ここではない」 と感じたようで、これからもプロデューサーとして元気に、明るく、そして時には厳しく誰かに何かを届けようとするのだと思います。でも、それでいいんですよね。だってその想いは必ず何処かを通し、そして誰かを通して伝わっていくはずなんですから。
また、そうして伝えられている想いというのはもはや765プロにはなくてはならない存在なわけで、ようは誰もが掛け替えのない大切な存在であり、我々にとっての誰が欠けてもいけないといったそんな存在が765プロそのものでもあるのでしょう。
むしろそういった一致団結のチームワークと信頼関係が浮き彫りに描かれているからこそ、この作品はここまで魅力的に、また愛したくなるように感じてしまうのでしょうね。まさに愛情に満ち溢れた作品です。
次回 「雲間に隠れる月の如く」
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