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たまゆら~hitotose~ #07 『竹灯りの約束、なので』 感想

 たまゆら7話 シーン1


振り向くことも変わることも、それは決して弱さじゃない。


大丈夫になったから、この町に戻ってこれたので...

そう彼女は言い続けてきたわけですけど、それって別に彼女の中にある “特別な想い” に蓋をするとか、そういった大切な思い出たちと決別をするみたいな、所謂、割り切りではなかったと思うんですよね。

もちろん、過去を過去として捉える・・・と言えばそう言えてしまえるのかなとも思えるわけですけど、
それだって別に “振り向いちゃいけない” ってことには決して繋がらない。

常に前を見据えて・・・ そんな風に考えなくちゃいけないなんてことは絶対になくて、時には振り返ったり、足を止めてあの頃の思い出に浸ってみたり。それだって過去を今と結びつけて感傷に浸るのも大切な人に想いを馳せるのも悪いことじゃないし、むしろそうすることで前に進めることだってあるんです。


 たまゆら7話 シーン2


それに、楓だっていつも過去を振り返りながら父親の幻影を追いかけているわけじゃ決してない。
彼女は彼女で自分の意志で動き出して、また一つの夢に向かって歩み出したわけで、
それは誰のためでも誰かに言われたからでももちろんないんです。ちゃんと彼女は明日に生きてる。

けれど、お父さんへの想いだって同時に彼女の中ではまだ生き続けているわけで、それはあの約束が果たされなかったその日から決して途絶えることのなかった大切な思い出でもあって

誰かへ届けたいという想い。誰かを想いたいという想い。そういった一種の信念みたいなものって凄く大きな力にも時としてなってくれるわけで、故にそれが圧力となってその人を押し潰そうとしてしまうことだってあるのかも知れないわけだけれど、でもその想いが力強くその背中を押してくれることだってこの世界にはたくさんある。

それこそ楓がお父さんへの想いと思い出を背に、今こうして頑張れていることだってその証拠なんです。
そうやって人は強く生きていける。想いを真っ直ぐに受け止め、真っ直ぐに伝えることで何かが変わる。


たまゆら7話 シーン3たまゆら7話 シーン4


また、その受け取り方や伝え方っていうのはきっと何だっていいんだと思います。
その人が一番そうし易いと思えるやり方。一番自分が上手く伝えられると思うやり方。

そして、それは彼女たちが楓のためにてるてる坊主を作り、「雨が降りませんように」 と真っ直ぐな気持ちで空に祈ったこともまた同じだと言えるはずですよね。“楓にとっての節目であり、楓にとっての大事なこの時間をどうか楓のために奪わないであげて欲しい...” そんな想い。

加えて、それはかおるがああして 「悔しい...」 と涙を流したことともまた同じで、今彼女たちは真っ直ぐに生きて、真っ直ぐに誰かに何かを伝えようとしてる。伝えたいと想ってる。それは優しさでもあり、強さでもあり、また信頼でもあって...。むしろ、そういった善良な心があるからこそ、人は支え合って生きていけるのかも知れない。


 たまゆら7話 シーン5


また、そんな真っ直ぐに生き続け、真っ直ぐに想いを吐露する彼女たちだからこそ、その想いやこの作品のテーマ性、または優しさに満ちたこの雰囲気というのも視聴者に対しこんなにもダイレクトに届くものなのでしょうね。飾りなんていらない。世の不条理なんていらない。それは絶対的な優しさであり、愛し愛されることの素晴らしさであり。。

そして、たまに後ろを振り返りつつも変わり成長し、それでも変わらない真っ直ぐな想いを届けようとする彼女たちの姿と、生きること、想うことの象徴として希望的に合わせて描かれた竹灯りの存在は相乗効果でそれぞれの輝きを一段と増してくれていましたね。もはや、そんな二つの眩い存在を前にして涙せずにはいられない素敵な締め方だったと思います。

とまぁこんな風に、ついつい恥ずかしい言葉を並べたくなってしまうこの感覚はさすが佐藤順一監督といったところですかね。もうこういった作品を作らせたら右に出る者はいないんじゃないかなと強く思えるほどに、この 『たまゆら』 は本当に素晴らしい作品だと思います。心から視聴して良かったと思える優しい空間ですね。




次回  「かわらない人かわりゆく時、なので



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