たまゆら~hitotose~
たまゆら~hitotose~ #05 『ちひろちゃんがきてくれたよ!なので』 感想

おかえりなさいと言ってもらえる嬉しさと温かさ。
変わらない想いがそこにはあるはず、なので...
大切な人との再会と、そのことに対し感じてしまう期待と不安。
今回描かれたそういったちひろの気持ちは凄く分かるような気がしました。
大切だからこそ嬉しいし、早く会いたいっていうその気持ちだって凄く逸るわけなのだけれど、
でもそこでフッと考えてしまう相手の事情。そして、相手の現状。
もちろん、お互いがお互いを想い続けてきたんだっていうその事実に嘘偽りはないし、
だからこその再会なわけで、二人が共有してる絆って、とても強く、深いものなのだとは思います。
でもやはりそこで考えてしまうのって二人にとっての “空白の期間における変化” なんですよね。
それは実際に楓が竹原での友達と仲良く映る写真であったり色々なメッセージから読み取れて、
その雰囲気はとても微笑ましく嬉しいことでもあるのだけれど、でもそんな現状に身を置く彼女は
果たして “あの頃の楓にょん” のままで居てくれているのかという不安、そして焦り。

だって彼女の中での楓は “楓にょん” なわけで、“ぽって” ではないし、楓にょんは楓にょん。
それは彼女の中で決して変えることが出来ない願いでもあるはずなんですよね。
そして友達作りが下手な二人が一生懸命相手を知ろうとして、好きになって、いいところを見つけて。
そうやって築き上てきた大事な絆。
もしかしたらそれはもうちひろの独占欲的なものに近かったのかも知れないわけですけど、でもやっぱりそういう妬きもちというか、我侭というか。そういうのって否応にも感じてしまうものなのだと思います。
もちろん、それは楓がかおるたちと仲良くするのが許せないとかそういう類の嫉妬ではなくてね。
それこそ、自分が置いていかれてしまっている感覚...とでも言えばいいのかな。
未だに友達がなかなか出来ない自分と、たくさんの友達に囲まれている楓にょんとの間で、
ひょっとしたら何か変わってしまっているものがあるのかも知れないという感情のわだかまり。
まぁこういう関係の二人ならば尚更、そう考えてしまうのもしょがないことですよね。

でもね... やっぱり人って変わらずにはいられないものだとも思うんですよ。
それこそ、ちひろは楓を観て 「変わってない」 とは言ってましたけど、でもやっぱり何処かに違いは必ずあって、あの頃から楓だって一人の女の子としても、一人の人間としても、多分大きく変わっているし成長もしてる。
だから根本的な部分で “変わってない” ってことはきっとないし、その点で言えばちひろの感じる
“置いていかれているかも知れない” っていう考えだってきっと当たっているのだと思います。
それに楓だってただ竹原に引っ越して来ただけではなく、ちゃんとした目的があるわけで
それこそ成長とか変化がなければ彼女の今までの行動にはあまり意味がなくなってしまいますよね。
けど、そんなことは決してなくて、OVAで描かれた4話とhitotoseで描かれたここまでの4話。
その中で楓が得たものって本当に大きいし、その間における彼女の成長も凄く大きいわけで、
もうその時点で、あの頃の楓にょんはもうここにはいないって言ってしまってもいいはずなんです。


でも、そこでもう一つだけ言えることって実はあって、それは、
“互いが互いを想う気持ちに変化なんてこれっぽっちもないんだよ” ということなんですよね。
人は変わるし、変わらずにはいられない。でも、変わらずに何かを抱き続けることはできるということ。
それは楓がちひろを大切に想う気持ちもそうだし、その逆もまた然り。
また楓が写真を好きでい続けられていることも、ちひろが人形を好きでい続けていることも同じ。
本当にその想いが大切で大事なものならば、決してその気持ちって消えることはないはずなんです。


また、それはちょっと違う視点から見てみると、楓のお母さんとバイクサークルの友人の関係にも
同じことが言えたりするわけですよね。
どれだけ長い間を別々の場所で過ごしていたとして、その間でどれだけお互いが変わっていってしまったとしても、お互いがお互いを親友だと想う気持ちや、バイクが好きだと思うその心の底の部分には全く変化はないし、いつまでも彼らは強い絆で繋がり続けている。
まぁ言ってしまえば、ようはどれだけ相手を信頼していられるのかどうかってことなんだと思います。
お互いがどんな場所に居たとしても、そこには拘らずに。きっと大丈夫... そんな気持ちで。。

ただ、そんな想いをちひろが抱くには楓がそうしたように彼女もまた成長する必要があったわけなんですけど、この竹原の中で楓とかおる、のりえや麻音たちと共にこうして過ごした時間が彼女を少しだけ大人にしたんじゃないかなぁと思うと、ちひろに抱いていた不安も感じる必要がなくなる気がして、何だか凄くホッとするような安心感を得ることが出来たのではないかなと思います。
それこそ彼女だってこれからも度々不安は感じてしまうことでしょうし、そういう感情を切り捨てろなんて
そんなことは無理に決まっているのでしょうけど。。
でも、そうして感じてしまう不安を、楓たちと築いた信頼と絆で塗りつぶすことは出切るはずですよね。
それに、ちひろも今回の出会いで少し成長出来たことですし、その成長が地元の汐入でもきっと生かされることってあるはず。それに彼女が抱いている絆って、もう一つではないわけですから。何かあればみんなに相談して、そこでまた互いの信頼関係を再確認して。そうやってこれからもじっくりと少しずつ成長していけばいいんじゃないかなってそう思います。

また、だからこそ彼女が次にこの竹原を訪れる時は、またその友達も連れて来れればいいなぁなんて
風にも思いますし、その時には楓たちも再度 “おかえりなさい” と温かい気持ちで迎えてくれるはず。
みんなが友達で、みんなが家族で。そんな関係性を描き続けてくれるこの作品には本当に癒されますし、まさに心の拠り所となっているような気がしますね。
今回の話も多くのことを考えさせられ、たくさんのことを感じさせられる素晴らしい話でした。
本当に幸せの象徴のような作品ですね、たまゆらって。
次回 「それはいつかの日のこと、なので/そしてある日のこと、なので」
今回描かれたそういったちひろの気持ちは凄く分かるような気がしました。
大切だからこそ嬉しいし、早く会いたいっていうその気持ちだって凄く逸るわけなのだけれど、
でもそこでフッと考えてしまう相手の事情。そして、相手の現状。
もちろん、お互いがお互いを想い続けてきたんだっていうその事実に嘘偽りはないし、
だからこその再会なわけで、二人が共有してる絆って、とても強く、深いものなのだとは思います。
でもやはりそこで考えてしまうのって二人にとっての “空白の期間における変化” なんですよね。
それは実際に楓が竹原での友達と仲良く映る写真であったり色々なメッセージから読み取れて、
その雰囲気はとても微笑ましく嬉しいことでもあるのだけれど、でもそんな現状に身を置く彼女は
果たして “あの頃の楓にょん” のままで居てくれているのかという不安、そして焦り。

だって彼女の中での楓は “楓にょん” なわけで、“ぽって” ではないし、楓にょんは楓にょん。
それは彼女の中で決して変えることが出来ない願いでもあるはずなんですよね。
そして友達作りが下手な二人が一生懸命相手を知ろうとして、好きになって、いいところを見つけて。
そうやって築き上てきた大事な絆。
もしかしたらそれはもうちひろの独占欲的なものに近かったのかも知れないわけですけど、でもやっぱりそういう妬きもちというか、我侭というか。そういうのって否応にも感じてしまうものなのだと思います。
もちろん、それは楓がかおるたちと仲良くするのが許せないとかそういう類の嫉妬ではなくてね。
それこそ、自分が置いていかれてしまっている感覚...とでも言えばいいのかな。
未だに友達がなかなか出来ない自分と、たくさんの友達に囲まれている楓にょんとの間で、
ひょっとしたら何か変わってしまっているものがあるのかも知れないという感情のわだかまり。
まぁこういう関係の二人ならば尚更、そう考えてしまうのもしょがないことですよね。

でもね... やっぱり人って変わらずにはいられないものだとも思うんですよ。
それこそ、ちひろは楓を観て 「変わってない」 とは言ってましたけど、でもやっぱり何処かに違いは必ずあって、あの頃から楓だって一人の女の子としても、一人の人間としても、多分大きく変わっているし成長もしてる。
だから根本的な部分で “変わってない” ってことはきっとないし、その点で言えばちひろの感じる
“置いていかれているかも知れない” っていう考えだってきっと当たっているのだと思います。
それに楓だってただ竹原に引っ越して来ただけではなく、ちゃんとした目的があるわけで
それこそ成長とか変化がなければ彼女の今までの行動にはあまり意味がなくなってしまいますよね。
けど、そんなことは決してなくて、OVAで描かれた4話とhitotoseで描かれたここまでの4話。
その中で楓が得たものって本当に大きいし、その間における彼女の成長も凄く大きいわけで、
もうその時点で、あの頃の楓にょんはもうここにはいないって言ってしまってもいいはずなんです。


でも、そこでもう一つだけ言えることって実はあって、それは、
“互いが互いを想う気持ちに変化なんてこれっぽっちもないんだよ” ということなんですよね。
人は変わるし、変わらずにはいられない。でも、変わらずに何かを抱き続けることはできるということ。
それは楓がちひろを大切に想う気持ちもそうだし、その逆もまた然り。
また楓が写真を好きでい続けられていることも、ちひろが人形を好きでい続けていることも同じ。
本当にその想いが大切で大事なものならば、決してその気持ちって消えることはないはずなんです。


また、それはちょっと違う視点から見てみると、楓のお母さんとバイクサークルの友人の関係にも
同じことが言えたりするわけですよね。
どれだけ長い間を別々の場所で過ごしていたとして、その間でどれだけお互いが変わっていってしまったとしても、お互いがお互いを親友だと想う気持ちや、バイクが好きだと思うその心の底の部分には全く変化はないし、いつまでも彼らは強い絆で繋がり続けている。
まぁ言ってしまえば、ようはどれだけ相手を信頼していられるのかどうかってことなんだと思います。
お互いがどんな場所に居たとしても、そこには拘らずに。きっと大丈夫... そんな気持ちで。。

ただ、そんな想いをちひろが抱くには楓がそうしたように彼女もまた成長する必要があったわけなんですけど、この竹原の中で楓とかおる、のりえや麻音たちと共にこうして過ごした時間が彼女を少しだけ大人にしたんじゃないかなぁと思うと、ちひろに抱いていた不安も感じる必要がなくなる気がして、何だか凄くホッとするような安心感を得ることが出来たのではないかなと思います。
それこそ彼女だってこれからも度々不安は感じてしまうことでしょうし、そういう感情を切り捨てろなんて
そんなことは無理に決まっているのでしょうけど。。
でも、そうして感じてしまう不安を、楓たちと築いた信頼と絆で塗りつぶすことは出切るはずですよね。
それに、ちひろも今回の出会いで少し成長出来たことですし、その成長が地元の汐入でもきっと生かされることってあるはず。それに彼女が抱いている絆って、もう一つではないわけですから。何かあればみんなに相談して、そこでまた互いの信頼関係を再確認して。そうやってこれからもじっくりと少しずつ成長していけばいいんじゃないかなってそう思います。

また、だからこそ彼女が次にこの竹原を訪れる時は、またその友達も連れて来れればいいなぁなんて
風にも思いますし、その時には楓たちも再度 “おかえりなさい” と温かい気持ちで迎えてくれるはず。
みんなが友達で、みんなが家族で。そんな関係性を描き続けてくれるこの作品には本当に癒されますし、まさに心の拠り所となっているような気がしますね。
今回の話も多くのことを考えさせられ、たくさんのことを感じさせられる素晴らしい話でした。
本当に幸せの象徴のような作品ですね、たまゆらって。
次回 「それはいつかの日のこと、なので/そしてある日のこと、なので」
![]() | たまゆら~hitotose~第1巻 【Amazon初回限定全巻購入特典 「たまゆら~hitotose~」イベント(仮)チケット優先購入券(抽選)付き】 [Blu-ray] (2011/12/21) 竹達彩奈、阿澄佳奈 他 商品詳細を見る |
- 関連記事
-
- たまゆら~hitotose~ #07 『竹灯りの約束、なので』 感想
- たまゆら~hitotose~ #06 『それはいつかの日のこと、なので/そしてある日のこと、なので』 感想
- たまゆら~hitotose~ #05 『ちひろちゃんがきてくれたよ!なので』 感想
- たまゆら~hitotose~ #04 『潮待ち島に聞こえる音、なので』 感想
- たまゆら~hitotose~ #03 『出現!たたかう女の子、なので』 感想
Comment
Trackback
たまゆら~hitotose~「第5話 ちひろちゃんがきてくれたよ!なので」/ブログのエントリ
たまゆら~hitotose~「第5話 ちひろちゃんがきてくれたよ!なので」に関するブログのエントリページです。
たまゆら~hitotose~ 第5話「ちひろちゃんがきてくれたよ!なので」感想!
たまゆら~hitotose~ 第5話「ちひろちゃんがきてくれたよ!なので」
ちひろちゃんが竹原に来てくれたよ!
あの涙もろいちひろちゃんです。待ってました!!
楓が竹原駅にてお出迎え! のはずが……
...
◎たまゆら第5話:『ちひろちゃんがきてくれ...
忘れられたメンバー、ちひろが電車に乗ってやってくるが、降り間違える次の電車は一時間後なので。そして、フウママがバイクで迎えにいくので。家に帰ると、フウママのツーリングク...
Trackback URL
Comment form
« たまゆら~hitotose~ #06 『それはいつかの日のこと、なので/そしてある日のこと、なので』 感想
ホーム
たまゆら~hitotose~ #04 『潮待ち島に聞こえる音、なので』 感想 »
