THE IDOLM@STER
THE IDOLM@STER #12 『一方通行の終着点』 感想

嘘つきという言葉の裏に隠れて見える “信頼” の二文字。
終わりではなく、きっとここは彼女にとっての通過地点―
トップアイドルになりたい・・・
今回はそんな美希の強い想いが溢れ出したなんとも言えない辛い回だったのではと思います。
もちろん、それは他の子たちにとっても同じ願いであることには変わりないのですけど、
でも美希の場合はその願いが他の子たちとは少し違って。いや、もっと言ってしまえばそれは
勘違いだったのだとも言えるのかも知れない。
私にとってのトップアイドル。あなたにとってのトップアイドル。そんな、それぞれの理想。そして夢。
でも、じゃあ美希が抱いていたその夢...
彼女にとっての 「トップアイドル」 って本当に夢だったと言えるのかどうか?
それが個人的には凄く疑問で、凄く不思議でしょうがなかったんです。


何より、正直言うと美希って何を考えているのかよく分からなくなることがあるんですよね。
それは、彼女が何をしたいのかとか、どうなりたいのかとかが全く分からないってわけでは
決してないのだけれど、でもそこに隠された美希の真意をなかなか探り当てることができない。
何をどう考えて、どう理解して、自分の中で何を糧にしているのか。それがよく分からない。
でもそれってある意味、正解でもあると思うんです。
それは、他の子たちがどうして美希がいきなり来なくなったのかが分からなかったり、
プロデューサーがどうして 「嘘つき」 と言われたのかが始めは分からなかったりみたいな。
そういった彼や彼女たちの目線と視聴者の目線が実はリンクしていたりもして、
むしろそう描くことで、彼女の真意の不明瞭さというのも薄々と描いていたわけです。

またその点においては “彼女達にとっての竜宮小町という存在に対しての見解の相違” として、前回の話の中でも克明に描かれていたりもしたわけで、やっぱりどこか美希とそれ以外の子達とではズレが生じていたっていうことが分かるんですよね。
そして、それこそが最初にも述べた “美希の抱く夢という名の勘違い” というところにも繋がってくる部分でもあって、言ってしまえば彼女の選ぼうとしている道筋の間違いをも指摘していたりする。
つまり簡単に言ってしまえば、美希の夢って目標でしかないよね?ってこと。
竜宮小町に入るという夢だって悪いわけじゃないのだけど、でもそれってもしその夢が叶ったとして
じゃあ彼女はその後でどうしたいのかなってことに繋がっていく。
だって、竜宮小町はあくまで竜宮小町でしかないわけで、それも律子が最善の選択として組み上げた
一つのグループでもあるんです。そしてそれが功を奏し、彼女達はああやって活躍の場を広げている。
そしてだからこそ、それが彼女達にとっての目標となって更なる活躍の場を目指すための目印になるわけで、そこをゴール(夢)として考えるはどうなのかなってどうしても私は思ってしまうんです。本当に
それでいいのかなって。

ただ、それも全てを否定していいわけではないんです。だって彼女はその夢を糧として今までああして必死になって頑張ってこれたし、自分自身をも変えようとあんなにも努力していたわけで、
むしろそういった日々の積み重ねは本当に褒めてあげるべきだし、その意志も尊重してあげるべき。
けれど、やっぱり竜宮小町を夢とするのは何処か違う・・・と思えるうえに、まずそもそもの事項として
彼女が竜宮小町に加わることって元々が無理だったわけで、その点を考えると、
そこで初めてプロデューサーに対しても今回の件における責任って生じてくるわけなんですよね。
こうなってしまったのも彼女だけの責任ではないし、それも小鳥さんが言ったように彼女のことを
もっとプロデューサーが理解してあげる必要があった。もっと向き合う必要があったのだと。

まぁでも、“分からない” って部分ではそれもしょうがないことではあったのかも知れないんですよね。
それだって一視聴者である私も彼女のことがよく分かりませんでしたし、一緒にいる他の子たちですら
美希という一人の人間性を理解出来ていなかったんですから。
けど、彼がいけなかったのは “分からない” のではなく “分かったつもり” になっていたのが
何よりもやってはいけないことだったし、むしろそこにこそ大きな責任が生まれる。
それは適当に返事をしてしまったことについてもそうだし、美希がやる気を見せ始めたことに対しての
原因を何かと勘違いしていたことについてもそう。
分からないなら話し合えばいいのだけれど、分かったつもりだからそれもできない。しようとしない。
故にそれが原因でどんどん目に見えないズレが生じてしまって、遂には取り返しがつかなくなって...
むしろ、プロデューサーが美希に似合う服や、彼女の好みの服を当てて見せたところにこそ
実は、分かっているようで分かってないんだよっていう意味が込められていた気がするんですよね。
普段の彼女については彼も色々と理解していることがあるのだけれど、その内面に関して言えばそれこそ理解できていないことがたくさんあった・・。そのことへのメッセージでもあったのだと。

でも今回の件を通してプロデューサーもきっとそのことを痛いほど痛感して、また学んだのでしょう。
みんなと向き合うことの大切さ。そして、お互いを知ることの大切さを。
そしてだからこそ、彼はあそこまで熱く何にもかえがたい一つの “夢” を語ったのだと思います。
まぁそのことに関して言えば6話の時点でプロデューサーも一度は学んでいたことだと思うんですけど、
それにしたって彼自身もまた成長途上なんだよということを考えればしょうがないというかね。
それに、そうやって失敗を繰り返しつつもそれを一度一度で反省してしっかり向き合おうとした彼の姿を見れば、またこれも一つの経験として両者にとってもいい意味でためになったのではないかなと・・・。そんな風に個人的には思えました。

またそんなプロデューサーの夢と自分に対しての期待、、そして765プロへの期待と自信を聞いて、
美希も自分自身の間違いについて気付くことが出来たのかも知れません。
いや、もしかしたら彼女のことなので間違いだとは未だに思っていないのかも知れないのだけれど、
でも 「そういう道でもいいかなぁ・・・」 と思うことができたというのは確実だと言えるわけで、
ようはそうやって誰かがそれぞれの子と向き合って、その子にとっての最善の選択肢を提示してあげればそれだけで十分なのかも知れませんよね。
そして、そこに何に対しても揺るがない信頼関係があるとするならば、必然とその教えを信じてみんなも懸命に突き進んでくれるはず。
むしろ、それに関して言えば “嘘つき” って言い合える関係って、それこそ信頼関係がなければ
成り立たない関係でもあると思うんですよね。信じられたからこその嘘つきなわけで、
そもそも信じていないのならば、嘘つきなんて呼ばれはしないし、腹も立てられたりはしない。
故にだからこそ、あの嘘つきという言葉には彼らの関係性をも壊してしまうかも知れない可能性があったわけなんですけど、それでもまたこうして美希がプロデューサーと約束を交わしたという事実は、それでも尚 “あなたを信じます” という誓いと信頼、そして強い絆の表れでもあって、だからこそこの指きりげんまんのシーンは本当に感動的で3回目の視聴時にはつい涙が流れてしまうほどの美しさを秘めていたように思います。

もちろん、その絆と約束の結果がどのような未来を築き上るのかはまだ誰にも分かりません。
それこそ、プロデューサーの言ったとおり、それは美希次第でもあるわけですからね。
ただやはり見守る立場でもある一視聴者の身としては彼女達の活躍を祈らずにはいられないわけで、
まぁ今までの感想でも何度も締めで使ってるわけですが、やっぱりこう言わずにはいられないですよね。
彼女達なら絶対に大丈夫だと。そう信じたいと。
そして、ある意味では美希のこの決断も一つの終着点だったのだと言えるわけですけど、
彼女の “これから” はまだまだ始まったばかりで、ここもまだまだ通過地点。
竜宮小町でなくともきっと美希なら立派に輝けると信じ、これからも彼女達を見守っていきたいなと。
そう強く心から願います。何より、それが私の夢でもあるわけですから。
みんながみんな、一人一人。
全員で全員だからこそ輝けるそんな舞台を最終回には期待したいものですね。
次回 「そして、私たちはきらめくステージへ」
今回はそんな美希の強い想いが溢れ出したなんとも言えない辛い回だったのではと思います。
もちろん、それは他の子たちにとっても同じ願いであることには変わりないのですけど、
でも美希の場合はその願いが他の子たちとは少し違って。いや、もっと言ってしまえばそれは
勘違いだったのだとも言えるのかも知れない。
私にとってのトップアイドル。あなたにとってのトップアイドル。そんな、それぞれの理想。そして夢。
でも、じゃあ美希が抱いていたその夢...
彼女にとっての 「トップアイドル」 って本当に夢だったと言えるのかどうか?
それが個人的には凄く疑問で、凄く不思議でしょうがなかったんです。


何より、正直言うと美希って何を考えているのかよく分からなくなることがあるんですよね。
それは、彼女が何をしたいのかとか、どうなりたいのかとかが全く分からないってわけでは
決してないのだけれど、でもそこに隠された美希の真意をなかなか探り当てることができない。
何をどう考えて、どう理解して、自分の中で何を糧にしているのか。それがよく分からない。
でもそれってある意味、正解でもあると思うんです。
それは、他の子たちがどうして美希がいきなり来なくなったのかが分からなかったり、
プロデューサーがどうして 「嘘つき」 と言われたのかが始めは分からなかったりみたいな。
そういった彼や彼女たちの目線と視聴者の目線が実はリンクしていたりもして、
むしろそう描くことで、彼女の真意の不明瞭さというのも薄々と描いていたわけです。

またその点においては “彼女達にとっての竜宮小町という存在に対しての見解の相違” として、前回の話の中でも克明に描かれていたりもしたわけで、やっぱりどこか美希とそれ以外の子達とではズレが生じていたっていうことが分かるんですよね。
そして、それこそが最初にも述べた “美希の抱く夢という名の勘違い” というところにも繋がってくる部分でもあって、言ってしまえば彼女の選ぼうとしている道筋の間違いをも指摘していたりする。
つまり簡単に言ってしまえば、美希の夢って目標でしかないよね?ってこと。
竜宮小町に入るという夢だって悪いわけじゃないのだけど、でもそれってもしその夢が叶ったとして
じゃあ彼女はその後でどうしたいのかなってことに繋がっていく。
だって、竜宮小町はあくまで竜宮小町でしかないわけで、それも律子が最善の選択として組み上げた
一つのグループでもあるんです。そしてそれが功を奏し、彼女達はああやって活躍の場を広げている。
そしてだからこそ、それが彼女達にとっての目標となって更なる活躍の場を目指すための目印になるわけで、そこをゴール(夢)として考えるはどうなのかなってどうしても私は思ってしまうんです。本当に
それでいいのかなって。

ただ、それも全てを否定していいわけではないんです。だって彼女はその夢を糧として今までああして必死になって頑張ってこれたし、自分自身をも変えようとあんなにも努力していたわけで、
むしろそういった日々の積み重ねは本当に褒めてあげるべきだし、その意志も尊重してあげるべき。
けれど、やっぱり竜宮小町を夢とするのは何処か違う・・・と思えるうえに、まずそもそもの事項として
彼女が竜宮小町に加わることって元々が無理だったわけで、その点を考えると、
そこで初めてプロデューサーに対しても今回の件における責任って生じてくるわけなんですよね。
こうなってしまったのも彼女だけの責任ではないし、それも小鳥さんが言ったように彼女のことを
もっとプロデューサーが理解してあげる必要があった。もっと向き合う必要があったのだと。

まぁでも、“分からない” って部分ではそれもしょうがないことではあったのかも知れないんですよね。
それだって一視聴者である私も彼女のことがよく分かりませんでしたし、一緒にいる他の子たちですら
美希という一人の人間性を理解出来ていなかったんですから。
けど、彼がいけなかったのは “分からない” のではなく “分かったつもり” になっていたのが
何よりもやってはいけないことだったし、むしろそこにこそ大きな責任が生まれる。
それは適当に返事をしてしまったことについてもそうだし、美希がやる気を見せ始めたことに対しての
原因を何かと勘違いしていたことについてもそう。
分からないなら話し合えばいいのだけれど、分かったつもりだからそれもできない。しようとしない。
故にそれが原因でどんどん目に見えないズレが生じてしまって、遂には取り返しがつかなくなって...
むしろ、プロデューサーが美希に似合う服や、彼女の好みの服を当てて見せたところにこそ
実は、分かっているようで分かってないんだよっていう意味が込められていた気がするんですよね。
普段の彼女については彼も色々と理解していることがあるのだけれど、その内面に関して言えばそれこそ理解できていないことがたくさんあった・・。そのことへのメッセージでもあったのだと。

でも今回の件を通してプロデューサーもきっとそのことを痛いほど痛感して、また学んだのでしょう。
みんなと向き合うことの大切さ。そして、お互いを知ることの大切さを。
そしてだからこそ、彼はあそこまで熱く何にもかえがたい一つの “夢” を語ったのだと思います。
まぁそのことに関して言えば6話の時点でプロデューサーも一度は学んでいたことだと思うんですけど、
それにしたって彼自身もまた成長途上なんだよということを考えればしょうがないというかね。
それに、そうやって失敗を繰り返しつつもそれを一度一度で反省してしっかり向き合おうとした彼の姿を見れば、またこれも一つの経験として両者にとってもいい意味でためになったのではないかなと・・・。そんな風に個人的には思えました。

またそんなプロデューサーの夢と自分に対しての期待、、そして765プロへの期待と自信を聞いて、
美希も自分自身の間違いについて気付くことが出来たのかも知れません。
いや、もしかしたら彼女のことなので間違いだとは未だに思っていないのかも知れないのだけれど、
でも 「そういう道でもいいかなぁ・・・」 と思うことができたというのは確実だと言えるわけで、
ようはそうやって誰かがそれぞれの子と向き合って、その子にとっての最善の選択肢を提示してあげればそれだけで十分なのかも知れませんよね。
そして、そこに何に対しても揺るがない信頼関係があるとするならば、必然とその教えを信じてみんなも懸命に突き進んでくれるはず。
むしろ、それに関して言えば “嘘つき” って言い合える関係って、それこそ信頼関係がなければ
成り立たない関係でもあると思うんですよね。信じられたからこその嘘つきなわけで、
そもそも信じていないのならば、嘘つきなんて呼ばれはしないし、腹も立てられたりはしない。
故にだからこそ、あの嘘つきという言葉には彼らの関係性をも壊してしまうかも知れない可能性があったわけなんですけど、それでもまたこうして美希がプロデューサーと約束を交わしたという事実は、それでも尚 “あなたを信じます” という誓いと信頼、そして強い絆の表れでもあって、だからこそこの指きりげんまんのシーンは本当に感動的で3回目の視聴時にはつい涙が流れてしまうほどの美しさを秘めていたように思います。

もちろん、その絆と約束の結果がどのような未来を築き上るのかはまだ誰にも分かりません。
それこそ、プロデューサーの言ったとおり、それは美希次第でもあるわけですからね。
ただやはり見守る立場でもある一視聴者の身としては彼女達の活躍を祈らずにはいられないわけで、
まぁ今までの感想でも何度も締めで使ってるわけですが、やっぱりこう言わずにはいられないですよね。
彼女達なら絶対に大丈夫だと。そう信じたいと。
そして、ある意味では美希のこの決断も一つの終着点だったのだと言えるわけですけど、
彼女の “これから” はまだまだ始まったばかりで、ここもまだまだ通過地点。
竜宮小町でなくともきっと美希なら立派に輝けると信じ、これからも彼女達を見守っていきたいなと。
そう強く心から願います。何より、それが私の夢でもあるわけですから。
みんながみんな、一人一人。
全員で全員だからこそ輝けるそんな舞台を最終回には期待したいものですね。
次回 「そして、私たちはきらめくステージへ」
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Comment
ささいなことなのですが・・・美希、ですよ(汗)
ごめんなさい、気になっちゃって。
ごめんなさい、気になっちゃって。
>通りすがりさん
ご指摘ありがとうございます!
普通に一発変換で出たもので違和感なくこの字だと思い込んで書いてしまっていました・・・汗
以後、このようなことがないよう気をつけたいと思います。
重ね重ねですがありがとうございました。
普通に一発変換で出たもので違和感なくこの字だと思い込んで書いてしまっていました・・・汗
以後、このようなことがないよう気をつけたいと思います。
重ね重ねですがありがとうございました。
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