アニメ 感想 -視聴中-
Fate/zero #01 『英霊召喚』 感想

圧倒的クオリティと完成度に酔いしれるこの一時間はまさに至福。
正直、段違いです。これには期待せざる終えない。
今秋の大本命と目される新作アニメ 『Fate/zero』
大元となる原作は18禁ゲームの 『Fate/stay night』 で、本作の原作は小説。未読。
それに加えて、私自身は原作のゲーム(stay night)も、それが元となり映像化されたTVアニメも
劇場版を含め観たことがないという状況なので “Fateシリーズ” に関して言えば、全くの無知。
正直なところ、そんな状況でこのFate/zeroを観てしまって大丈夫なのかという不安はありました。
世界観も設定も全く分からないというのはいささか辛いところがある上に、そんな状況で視聴して
楽しめるのかと言えば微妙なところではあったので。
むしろ私以外でもそういう形で視聴するか悩んだという方も居たのではないかと思います。
そして案の定、アニメが始まり観てみると専門的な用語や、複雑な相関図の話が絡まり始め
まぁ 「分かりそうで分からない」 という感想が最初に出て来たのはやはり・・・といった印象。
正直、序盤においては 「あぁ、初見では辛かったか・・・」 と、どうしても思えてしまうところでした。

しかしながら、話の進行具合、または構成の仕方が相当に巧いのか説明が進んでいくに連れて、
段々と・・・というより、その複雑な内容と関係性がかなり理解出来てしまったのは自分でも驚きで、
最終的にzeroの世界観だけで言えば “分からないことがない” という印象にまで達していました。
(もちろん、細かい設定などは分からないこともありますが大筋は理解できる。)
そしてこれは最初にも述べたように、やはり話の構成の巧さが際立っていた証拠なのでは思います。
またそこでやはり言えてしまうのは初回枠一時間というその判断の的確さ。
これを30分で纏めるというのは到底無理な話であって、2週に分けるとなればそれこそ初回はチンプンカンプンな状態で終了してしまっていたのではというのは確実に在り得た話だと思いますから。
ただ、それでも一時間放送となれば視聴するのが辛くなってしまうということも考えられるわけですが
少なくとも私はそんなこと全くと言っていいほど感じなかった上に、
むしろ一時間があっという間だったと思えたほどです。全然、長いとは感じませんでしたね。


その辺りは、演出、背景、音楽など全てにおいてクオリティが素晴らしかった上に、それらが見事に巧くマッチしていたというのも、視聴した上で更にその画面に惹き込まれてしまう要員になっていたのではと感じます。
また、今回要所要所で用いられていた遠巻きからのアングルの長回しという手法も
大筋を理解してもらうという面においては、かなり効果的だったのではないかと思えました。
聴覚的に大量の情報量が入ってくる中で、視覚的にも大量の情報を与えられては視聴者も混乱してしまうでしょうし、そうさせないためにも、単純でいて深い意味を発しないああいった傍観者的なアングルで映すことに徹底していたのは凄く好印象です。


また、画面の中心(語り手、重要人物など)の周囲を暗くし、明るく目に付く場所を限定することで
画面に集中させる(話により耳を傾けさせる)などの一つ一つの演出が強い効果を発揮してますね。
まぁこのシーンにおいては地下ということも暗さの原因ですが、その他のシーンにおいても
話が長くなるシーンでは周囲の明度を落としたり、または顔のアップを映したりして
色々と少しでも話に集中できるようにというかなり気の利いた配慮を感じますし、
そういった一つ一つの場面からも制作側の本気度というものが伝わってくるような気がします。
加えて、その惹き込む力といった面では声優さん方の演技というのも素晴らしいものがありました。
ただならぬ雰囲気というものを醸し出すその一言一言の重みが凄まじかったですね。

というわけで演出面などについて少しばかり思ったことを書かせてもらったわけですが、
肝心のストーリーはと言うと、まぁこちらも色々と面白そうな展開が待ち受けてそうで...。
ようするに太古の昔から続いてきた、どんな願いも叶えてしまうという聖杯を巡る戦争ということで
まぁなんとも自分好みな熱く、ファンタジー色の強い話だなぁという印象です。
そして何より、その聖杯をそれぞれが欲する理由が違うというのがまた物凄いドラマ性を
生みそ出しそうで、もう今からワクワクが止まりませんね。
衛宮はどうやら娘のためにも争いのない平和な世界を望んでいるようですし、その半面、
言峰綺礼は特に願望がないというか、自分の居場所を求めての参戦という節がある。
(むしろ終盤に至っては衛宮に興味を示し、彼から何かを得ようと考えている印象も受ける。)
そして一方で、綺礼と水面下で共闘を誓った遠坂は教会の名誉のため?に悪用はさせまいと考えていて。
けれども、雁夜は間桐家の名声、しいては父親の不老不死の願いなどとは関係なく、ただ一人、
桜を救い出すために聖杯を持ち帰ろうとしているし、ウェイバーに至っては多分、
聖杯自体には興味を持ってすらいない(言い換えれば “願い” のために聖杯を求めているわけではない)。
そういったそれぞれのズレがどのように擦れ違い、またどのように変移しながらどの方向に向かって
収束していくのか・・・。
さらにそうなれば勧善懲悪的な展開ではなく、それぞれの思想・想いが正義として語られることになるわけで、そこで垣間見えるであろう物語の深さという点においてはやはり期待せざる終えないというのが、現段階での素直な感想です。


また、サーバントの能力とマスターとしての能力、そして聖杯に選ばれし者の基準とその関係性という点においては、なかなか興味深いところがあったりします。
雁夜の父親の発言から察するに、マスターの魔力に比例してサーバントの能力にも差が生じるようですし、また遠坂の発言からはサーバント召喚の媒体?となる聖遺物によってもその能力に差が生じることが分かります。
そして何より聖杯に選ばれる基準としては “マスターの能力の高さで選別されるのではなく、聖杯への執着心(物欲)でその選定が行われる” ということで、これらの事実を合わせると今回登場した6人のマスターだけでもその優劣ってもう凄いハッキリしている気がするんですよ。
特にウェイバーからはかなり危険な印象を受けるのですが、まぁでもだからこそその辺りの埋め合わせをどのようにして行うのか(=戦術の意外性)という点は非常に楽しみですし、気になるところ。
まぁ心情的には雁夜叔父さんに凄く頑張って欲しいところなのですが、彼が用いた刻印蟲における
そのハイリスクとハイリターンの関係というのもまだ分からないので、
とにもかくにもこれからは一つ一つの設定を聞き逃さないよう、興味深く視聴していこうと思います。

しかし、まぁセイバーのカッコ良さは素晴らしいですね!!
ラストのサーバント召喚シーンの盛り上がりと言ったらなかったのですけど、もうセイバーが出てきた瞬間は 「セイバーきたあああああ!!」 と叫びたくなってしまったぐらいには相当興奮してましたw
公式見ても、やっぱりセイバーが一番カッコいいですし、これはちょっと来年1月に再販される
セイバーのフィギュアも購入しないわけにはいかなさそうですw
今後はそんな彼女と衛宮の活躍に期待しつつ、楽しく興奮しながら視聴していければなと思いますし、
ストーリーの面白さ次第ではBDBOXも購入するつもりでいる程には期待していますよ。
これから2クールもこの作品が観れるというのは凄く幸せですね。いやぁ、期待です!
次回 「偽りの戦端」
大元となる原作は18禁ゲームの 『Fate/stay night』 で、本作の原作は小説。未読。
それに加えて、私自身は原作のゲーム(stay night)も、それが元となり映像化されたTVアニメも
劇場版を含め観たことがないという状況なので “Fateシリーズ” に関して言えば、全くの無知。
正直なところ、そんな状況でこのFate/zeroを観てしまって大丈夫なのかという不安はありました。
世界観も設定も全く分からないというのはいささか辛いところがある上に、そんな状況で視聴して
楽しめるのかと言えば微妙なところではあったので。
むしろ私以外でもそういう形で視聴するか悩んだという方も居たのではないかと思います。
そして案の定、アニメが始まり観てみると専門的な用語や、複雑な相関図の話が絡まり始め
まぁ 「分かりそうで分からない」 という感想が最初に出て来たのはやはり・・・といった印象。
正直、序盤においては 「あぁ、初見では辛かったか・・・」 と、どうしても思えてしまうところでした。

しかしながら、話の進行具合、または構成の仕方が相当に巧いのか説明が進んでいくに連れて、
段々と・・・というより、その複雑な内容と関係性がかなり理解出来てしまったのは自分でも驚きで、
最終的にzeroの世界観だけで言えば “分からないことがない” という印象にまで達していました。
(もちろん、細かい設定などは分からないこともありますが大筋は理解できる。)
そしてこれは最初にも述べたように、やはり話の構成の巧さが際立っていた証拠なのでは思います。
またそこでやはり言えてしまうのは初回枠一時間というその判断の的確さ。
これを30分で纏めるというのは到底無理な話であって、2週に分けるとなればそれこそ初回はチンプンカンプンな状態で終了してしまっていたのではというのは確実に在り得た話だと思いますから。
ただ、それでも一時間放送となれば視聴するのが辛くなってしまうということも考えられるわけですが
少なくとも私はそんなこと全くと言っていいほど感じなかった上に、
むしろ一時間があっという間だったと思えたほどです。全然、長いとは感じませんでしたね。


その辺りは、演出、背景、音楽など全てにおいてクオリティが素晴らしかった上に、それらが見事に巧くマッチしていたというのも、視聴した上で更にその画面に惹き込まれてしまう要員になっていたのではと感じます。
また、今回要所要所で用いられていた遠巻きからのアングルの長回しという手法も
大筋を理解してもらうという面においては、かなり効果的だったのではないかと思えました。
聴覚的に大量の情報量が入ってくる中で、視覚的にも大量の情報を与えられては視聴者も混乱してしまうでしょうし、そうさせないためにも、単純でいて深い意味を発しないああいった傍観者的なアングルで映すことに徹底していたのは凄く好印象です。


また、画面の中心(語り手、重要人物など)の周囲を暗くし、明るく目に付く場所を限定することで
画面に集中させる(話により耳を傾けさせる)などの一つ一つの演出が強い効果を発揮してますね。
まぁこのシーンにおいては地下ということも暗さの原因ですが、その他のシーンにおいても
話が長くなるシーンでは周囲の明度を落としたり、または顔のアップを映したりして
色々と少しでも話に集中できるようにというかなり気の利いた配慮を感じますし、
そういった一つ一つの場面からも制作側の本気度というものが伝わってくるような気がします。
加えて、その惹き込む力といった面では声優さん方の演技というのも素晴らしいものがありました。
ただならぬ雰囲気というものを醸し出すその一言一言の重みが凄まじかったですね。

というわけで演出面などについて少しばかり思ったことを書かせてもらったわけですが、
肝心のストーリーはと言うと、まぁこちらも色々と面白そうな展開が待ち受けてそうで...。
ようするに太古の昔から続いてきた、どんな願いも叶えてしまうという聖杯を巡る戦争ということで
まぁなんとも自分好みな熱く、ファンタジー色の強い話だなぁという印象です。
そして何より、その聖杯をそれぞれが欲する理由が違うというのがまた物凄いドラマ性を
生みそ出しそうで、もう今からワクワクが止まりませんね。
衛宮はどうやら娘のためにも争いのない平和な世界を望んでいるようですし、その半面、
言峰綺礼は特に願望がないというか、自分の居場所を求めての参戦という節がある。
(むしろ終盤に至っては衛宮に興味を示し、彼から何かを得ようと考えている印象も受ける。)
そして一方で、綺礼と水面下で共闘を誓った遠坂は教会の名誉のため?に悪用はさせまいと考えていて。
けれども、雁夜は間桐家の名声、しいては父親の不老不死の願いなどとは関係なく、ただ一人、
桜を救い出すために聖杯を持ち帰ろうとしているし、ウェイバーに至っては多分、
聖杯自体には興味を持ってすらいない(言い換えれば “願い” のために聖杯を求めているわけではない)。
そういったそれぞれのズレがどのように擦れ違い、またどのように変移しながらどの方向に向かって
収束していくのか・・・。
さらにそうなれば勧善懲悪的な展開ではなく、それぞれの思想・想いが正義として語られることになるわけで、そこで垣間見えるであろう物語の深さという点においてはやはり期待せざる終えないというのが、現段階での素直な感想です。


また、サーバントの能力とマスターとしての能力、そして聖杯に選ばれし者の基準とその関係性という点においては、なかなか興味深いところがあったりします。
雁夜の父親の発言から察するに、マスターの魔力に比例してサーバントの能力にも差が生じるようですし、また遠坂の発言からはサーバント召喚の媒体?となる聖遺物によってもその能力に差が生じることが分かります。
そして何より聖杯に選ばれる基準としては “マスターの能力の高さで選別されるのではなく、聖杯への執着心(物欲)でその選定が行われる” ということで、これらの事実を合わせると今回登場した6人のマスターだけでもその優劣ってもう凄いハッキリしている気がするんですよ。
特にウェイバーからはかなり危険な印象を受けるのですが、まぁでもだからこそその辺りの埋め合わせをどのようにして行うのか(=戦術の意外性)という点は非常に楽しみですし、気になるところ。
まぁ心情的には雁夜叔父さんに凄く頑張って欲しいところなのですが、彼が用いた刻印蟲における
そのハイリスクとハイリターンの関係というのもまだ分からないので、
とにもかくにもこれからは一つ一つの設定を聞き逃さないよう、興味深く視聴していこうと思います。

しかし、まぁセイバーのカッコ良さは素晴らしいですね!!
ラストのサーバント召喚シーンの盛り上がりと言ったらなかったのですけど、もうセイバーが出てきた瞬間は 「セイバーきたあああああ!!」 と叫びたくなってしまったぐらいには相当興奮してましたw
公式見ても、やっぱりセイバーが一番カッコいいですし、これはちょっと来年1月に再販される
セイバーのフィギュアも購入しないわけにはいかなさそうですw
今後はそんな彼女と衛宮の活躍に期待しつつ、楽しく興奮しながら視聴していければなと思いますし、
ストーリーの面白さ次第ではBDBOXも購入するつもりでいる程には期待していますよ。
これから2クールもこの作品が観れるというのは凄く幸せですね。いやぁ、期待です!
次回 「偽りの戦端」
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