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THE IDOLM@STER

THE IDOLM@STER #03 『すべては一歩の勇気から』 感想

 アイマス3話 シーン1


恐怖も後悔も失望も全ては一歩の勇気で熱意に変えられる。
燃え滾る魂と夢への咆哮。Are you READY? I'm READY!!



男性と犬に対して極度の恐怖心を感じてしまうという大きな弱点を抱えてしまった雪歩。
今回はそんな彼女の弱点克服をメインとして上手く話が構成せれていましたね。

そして、そこには人と人とが触れ合うことでしか得ることのできない感情や経験の数々、
またそういった弱点を克服したり、徐々に苦手意識に慣れていくことで得られる一種の成長など
多くの自意識に絡んだテーマ性が共に描かれていたりして、観ていて感じる部分や、
考えさせられる部分も多くありましたし、個人的にはなかなかの良回だったのではと思います。


加えてそういった部分では 『異国迷路のクロワーゼ』 とも共通点が見出せる話ではありました。
少しずつでも慣れていくことで見えてくる前向きな変化と成長。
そしてそういった懸命な姿によって周囲の人々たちにもたらされる大きな変化の数々など、
そこから繋がっていく絆の大切さという部分もとてもよく描かれていたのではないかと思います。


 アイマス3話 シーン2


もちろん苦手なことや嫌いなものというのは誰にでもあるわけで、それ自体は責められるべき
ことでは全くないんですよね。むしろそれ自体は人として当然の価値観の違いでもあり、
嫌いなものを全てなくせなんていう方が無理な話なわけで、それは雪歩にとっても例外ではない。

でも彼女たちはアイドルとして頑張り、その高みを目指して生きていこうとしているわけで、
それなのにも関わらずその内の一人が男性恐怖症であるという事実は、
どう考えても周りの足を引っ張ってしまう原因になってしまう
わけですよね。

そこはまさに伊織の言うとおりで、嫌いなものがあるのは仕方がないといくら言ったところで、
それは何処かでそういった悪い影響を与えてしまう可能性をも必ず含んでいる。

男性ファンを取り込んでこそのアイドル… という側面ももちろんあるわけですけど、それ以上に
世界中にはどんなに探しても女性と男性のどちらかの性別しかいないわけで、
女性だけで生活していこうなんてことは決して出来やしない。特にこういった世界で頑張ろうと
思うのなら尚更で、だからこそそこは絶対に克服しなければいけない欠点でもあるわけです。

いつまでも、男の人が怖いなんてことは言ってられないわけだし、
その苦手意識は早急に取り除かなければならない。
むしろそれが765プロ所属アイドルとして彼女が生きていくための条件であり、そして責任


 アイマス3話 シーン3


と、そんな風に少し厳しい言い方をしてしまったわけですけど、でもそういったことって
きっと私が言うまでのことでもないんじゃないかなって思うんですよね。

だって、彼女はそんなことはもう百も承知で、穴があったら隠れたい程に彼女自身も
そのことに対するコンプレックスとアイドルとしての未熟さを痛感してしまっている


自分のせいで周囲に迷惑を掛けてしまい、自分のせいでうまくことが進んでいかない。
もしかしたらそれは過大解釈し過ぎな部分もあるのかも知れませんけど、
でもそれこそ雪歩自身が “アイドルなんてもう自分は辞めるべきだ” と思ってしまうほどに
彼女は相当なまでに追い詰められていたわけなんです。

それに彼女は自分の夢より人の迷惑にならないことを優先するような子であって、
それって言い換えればそれだけの優しさをも彼女は持っているのだと言えるわけですよね。
自己犠牲の精神と言うか、自分さえ良ければって考え方が全くと言っていいほど存在しない。

けれど、それは逆に言うと “臆病” さにも繋がっていってしまうわけで、その辺は凄く紙一重。
ようするに、その “優しさ” って時にそういった自己嫌悪に拍車をかけるような
マイナス的な役割をも果たしてしまう
わけで、彼女にとってもきっとそれこそが一番の
悩みの種でもあるのだと言えるのではないかなと思います。


 アイマス3話 シーン4


けどやっぱりそうであったとしたって、みんな彼女にはアイドルを続けて欲しいと思うし、
アイドルを辞めるなんて言葉は決して彼女の口からは聞きたくない。

何より、それは彼女がどれだけアイドルといものに強く熱い想いを抱いていて、
日頃からどれだけ一生懸命になって努力を重ねているのかということを
周囲のみんながこれでもかというくらいに知っているから。そして、見てきているから


アイドルになってこんな弱気な自分を変えたいと願う彼女の気持ちは真心そのものであって、
そこはもう疑いようがないんですよね。

だからこそ後はその気持ちを大きく今以上に膨らませて、恐怖心以上の大きな熱意と努力で
全てを乗り越えていくしかない。少しずつでも徐々に徐々に克服していくしかない。

そしてそうするために一番必要なものこそがまさに “勇気” なのだと思います。

最初の一歩。踏み出す一歩。そういった前に進もうとする原動力が全ての自己嫌悪をも
一つの経験として自分の糧へと取り込んでしまうわけで、故に勇気を持って戦うことって
一番大事なことでもあるんだよと言えるわけです。


アイマス3話 シーン5アイマス3話 シーン6


でも、実は “勇気” ってそんな簡単に出せるものじゃないし、むしろそういった感情を持つことって
意外に難しいことでもあるんです。特にそれは雪歩のような性格の子からしたら余計にそうで
彼女一人でああいった場面を乗り越えるのは非常に難しい。それは非情な通告でもあるのでしょうけど、それ自体もきっと雪歩は認識しなければいけないことなんだと思います。

でも、だからこそ... ですよね。

だからこそ、自分独りでは乗り切れないと感じたのなら誰かに少し頼ってみればいい

何より彼女にはそんな時に力を貸して、支えてくれる仲間があんなにもたくさんいるわけで
むしろ独りで抱え込むなんてことはしちゃいけないことだったのだと思います。

『先輩は迷惑を掛けられるためにいる』
のだと、とあるアニメでも言ってましたけど、
今回の場合で言えばまさにプロデューサーがその位置にいるわけですし、
先輩ではなくともこうして同じ一流のアイドルを目指す仲間が彼女の横にはいつもいる。

ようはその有り難味ですよね。「自分が居てしまってごめんなさい」 と感じてしまうのではなくて
「みんな居てくれて有難う」 という感謝の気持ちを持って、勇気を分けてもらうのかどうか。


アイマス3話 シーン7アイマス3話 シーン8


そしてそのことを雪歩は今回のライブイベントを通してしっかりと理解することが出来ていました。

最後のプロデューサーに託した手紙にしても、「これからもお願いします」 とちゃんと
勇気を分けて貰うことの意思表示を示したわけですからね。
みんなと手と手を取り合って、互いに支え合って。765プロは独りじゃないんだと。

そういう気持ちを持てただけでも、雪歩にとっては大きな成長であったことに間違いないはずです。
そして彼女が全ての自己嫌悪を吐き出し、一歩を踏み出したことを示したあの魂の咆哮は
もう観ているだけでも熱い気持ちが込み上げてくるシーンではありました。スカッとしましたね。


 アイマス3話 シーン9


それにああいった苦手意識を持ってるのって実は雪歩だけじゃなくみんな同じだったりもして、
ようは全員がまだアイドルとして駆け出したばかりの半人前なわけですよね。

悩んでるのは別に彼女だけではなくて、それぞれが色々な悩みや葛藤を抱えている。
でもだからこそ、今は焦らなくてもいいんです。少しずつ、徐々に徐々にゆっくりと。

そうやって一つ一つのことを繰り返し経験して笑顔と涙を見せ合うことで共に成長していくわけで、
そういったポジティブな姿勢で前へ前へと彼女たちには歩んでいって欲しいものですよね。

“やればできる。きっと、絶対に”


そういう気持ちを持って、No.1アイドルを目指してみんなで頑張っていって欲しいなぁと思います。
これからの更なる彼女たちの成長にも期待ですね。




次回  『自分を変えるということ



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Comment

It's my first stage

初めまして。コメント失礼致します。
毎回TB送っていただきありがとうございます。

私は初期の頃からのアイマスファンなのですが、こうしてアニメが始まって初めてアイマスに触れる方々の感想を読むのが楽しみになっております。
何分ファン向けの部分も強いアニメですので、新規の方にも楽しんでいただけると一ファンとしても嬉しい限り。

その中でも特にShiroooさんのレビュー・考察は群を抜いてアイマスの核心を捉えており、正直驚いています。・・・などと、私が言うのもおこがましいのですが(笑
雪歩の優しさと臆病さは紙一重、まさにその通りだと思います。
自分なんかにアイドルは相応しくないんじゃないかと思いつつ、そんな自分を変えたいがためにアイドルを目指す。雪歩はそんな複雑な目標を抱えている娘です。
だから、一歩を踏み出すための勇気がとても大事で、大変なことなんですよね。
今回、仲間とプロデューサーの支えで一歩を踏み出すことができました。
「ごめんなさい」ではなく「これからもお願いします」と伝えられたことは、本当に大きな一歩だと思います。
しかし、多分これからもちょくちょく壁にぶつかっては、泣きながら穴を掘る事になるのでしょう(苦笑
その度に、プロデューサーや仲間の力、そして雪歩自身の力で成長していってほしいですね。

これからも感想、楽しみにしております。
長文失礼致しました。

>MA108Pさん

こんばんは。そしてコメントの方もありがとうございました!
こちらこそお世話になっております。

私もこうしてアニメ版アイマスという作品のお陰で輪が広がっていくことの
喜びを強く感じています。特にアイマスの原作をプレイしているという方が
あまり私の周りにはいないこともあって、こうして原作ファンのMA108Pさんに
コメントを貰えるのはとても嬉しいですよ。

それと、これは私が常々思っていることですが、逆に新規層の立場からすると原作ファンの方が
一緒に楽しんでくれているこういう状況ってむしろ私自身が凄く嬉しかったりするんです。
「ああ、原作ファンの方も納得の出来なんだな」 って、そんな風に思えますからね。
なので、原作ファンの方のアニメに対する喜びの声を聞く度に何だか凄く心が温まる感覚で。
とにかく嬉しいですし、こういう雰囲気はいいですよね。

>レビュー・考察は群を抜いてアイマスの核心を捉えており、正直驚いています。

そこまで言って頂けると本当に嬉しい限りです。アイマスの記事には結構力を入れて
書いていますので、一層の励みになりますよ。ありがとうございます。

>一歩を踏み出すための勇気がとても大事で、大変なことなんですよね。

雪歩についてはもうこれに尽きるというか、まさにその通りだなって思ったんですよね。
彼女の悩みも分かるけど、このままじゃ駄目。現状は変えなければいけない。
でもそれって言うのは簡単で、だからこそ彼女もあそこまで追い詰められてしまう。
そこをまずは考えて、認識してあげなくちゃいけないんじゃないかって思ったんです。

そして、それを実行してくれたのが他でもないプロデューサーと仲間たちだったわけで、
その点は観ていて凄くカッコいいなぁとも思えましたし、「うん、これで大丈夫」 とも思えましたね。
むしろそうやて周りを頼りながら一歩を踏み出すことだって大切なんだよと
そんなメッセージがあの回には込められていたような気がします。

>「ごめんなさい」ではなく「これからもお願いします」と伝えられたこと

そして、だからこそこの一言には凄く胸を打たれましたね。
彼女が成長した証であり、一歩前へ進めた証でもあるわけですから。

何より、これは前回の伊織回でもそうでしたけど、そういった成長的描写を
しっかり描いてくれるところに私はこの作品の良さが詰っている気がします。
キャラの可愛さだけではなく、ここを観てくれという意志を感じますからね。

まぁ仰る通り、彼女もまだまだ半人前ですから多くの方に迷惑は掛けてしまうのでしょけどねw
でもそれでも、めげずに頑張って、駄目な時は支えてもらって。
少しずつトップアイドルに近づいて行ってくれればと思います。

>これからも感想、楽しみにしております。

私もMA108Pさんの感想記事をこれから楽しみにさせてもらいますので、
むしろこちらこそですね。これからもどうぞ宜しくお願い致しますです。

まだまだ、アニマスも始まったばかり。
今後もお互いにたくさん楽しませてもらえればいいですね♪

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