戦国乙女
戦国乙女 ~桃色パラドックス~ #12 『戦国乙女』 感想 ~もののけ姫と通ずる一つのテーマ性~

欲にまみれれば身を滅ぼす。そんなテーマ性を描いたこの結末は
某名作作品との共通点も観られ、非常に興味深い展開でした!
最終決戦終結ッ!!
というわけでまだ最終回は残しているものの闘いは無事に終わり、最後はイエヤスも助かるという
最高のハッピーエンドな形で見事に話が締め括られました。
まぁこうなってしまったのはとにかく甲冑を横取りしたイエヤス、マサムネが悪いのですけど
根本的には横取りされ、また甲冑を集め出したノブナガにも責任はあるということで
潔く頭を下げる彼女はやはり上に立つ者の理想像というかとてもカッコ良く、また立派にその姿が
描き出されていたのではないかなと思います。
そして何より、この一連の流れというものはあの名作映画 「もののけ姫」 にも相通ずる部分が
多く観られ、また一つ一つのシーンを取ってもそれと似通った場面が多くあったように個人的には
感じられました。
その辺りを考慮すると更にこの作品の 「欲に溺れてはならない」 という一つのテーマ性が
浮き彫りになってくるのではないかなと思います。


その中でもまず一例として挙げるとすればこの鎧にイエヤスが蝕まれるシーン。
これはアシタカが祟り神に触れたことで貰った呪いや、ラストシーンでアシタカとサンが
シシ神の体液に触れることで貰った呪いに非常に酷似していると思います。
そしてあの呪いというのはつまり “報い” の象徴として描かれていたわけで、
今回のこのイエヤスの身体に浮かび上がったアザにしてもこれはそれと同じく
“報い” の象徴であるのだと言えるところですよね。
つまりは人間の私利私欲に対する愚かさを表現している。


そして家紋を象った魔方陣から雷をイエヤスが打ち落とすシーン。
これは若干その場面の原因と展開としては違う部分があるのですが、これも頭を失くしたシシ神がその頭を探し回るために触れたら命を奪われてしまうその腕を地上に何本も振り下ろすシーンと、非常に通ずる部分があったのではないかと思います。
この両者は “欲に走った者たちへの天罰” として捉えることが出来ますし、天から地へという
構図からしても同じような表現方法であったのではないかとも考えられますからね。
ただイエヤスの場合は当の本人が罰を受けていないという形にはなってはいるものの、
同じ地上に生きる人間が罰を受けているのだというように解釈すればそれも同じことですし、
イエヤス自身も心を大幅に支配されているという点では犠牲者でもあるわけですから
結局は全員が罰を受けているという形になるのではと思います。


そしてその結果、城(=タタラ場)は崩壊してしまい、人が欲を求めた結果全てを失ったという
一つの結末は全くと言っていいほど同じことを描き出していたのではないかなと思います。
つまりは 「私利私欲を追いかけ続けると必ず上手くはいかないものだ」 という
ある種の宣言。そしてこの作品が一番伝えたかったこと。
それに甲冑の奪い合いという点も、もののけ姫で言うところの森の奪い合いに通ずる部分があり
云わば共存することの大切さもこの作品は訴えているのですよね。
そのことは特に今回の話の中でヒデヨシが懸命に訴えていた 「とくにゃんを殺さないで!」 という台詞からも読み取れるところで、ようするに互いが互いを想いながら生きることだって常に可能なんだよということが作中では克明に描かれていたのだというわけです。
そして闘いが終わり、欲が敗れたことを示すこの明るく眩しいほどに日が差し込むシーンも、
シシ神に頭部が戻ったことで争いが終結し、天が晴れたあの場面と共通しているように感じます。

何より最後にノブナガが言った 「城などまた造ればよい。大切なのは人じゃ」 という台詞も
エボシの 「みんなはじめからやり直しだ。ここをいい村にしよう」 という台詞と同義で
あったと受け取れるのではないでしょうか。
つまりは人の欲や欲が作り出したものの価値など人の命の重みに比べれば軽いものなのだと。そういうことですよね。
だからこそ、それはマサムネに対しても同じことが言えるわけであって、
一族の願いという欲求よりも、もっと大切なことがきっとあるはず。
そして奇しくも彼女は現世では教師なわけで、そのことを多くの子供に伝える役目も担っている。
故にこれは彼女にとっても大きな成長となったに違いないはずです。

最後はこの作品らしく明るくお馬鹿な感じで締め括ったわけですけど、そこがまた良いというか、
あのギャグ展開に切り替わるシーンとか絶妙のタイミングだったと思いますし、
それが戦国乙女という作品名わけで、とてもバランスの取れた良い作品だなぁと思えますね。
何より、そういった日本アニメ映画史に残る素晴らしい作品と同様のことをこういった
戦国武将の女体化という舞台で描き切ったことは素晴らしいなぁと思います。
似せるだけなら簡単ですけど、そこに多くのこの作品ならではの良さと長所を取り入れているわけですからね。戦闘描写も後半は特に素晴らしく、熱かったですし。
そしてこれは、『ストライクウィッチーズ2』 における 『トップをねらえ!』 のオマージュに
近いものを感じさせますね。
私も先日後者の作品を観たばかりですが凄く通ずる部分があるのではと思います。
というわけで、この作品の素晴らしさを語ったところで何ですが、つまりこの
「欲に溺れてはならない」 っていうテーマってこの作品の原作であるパチンコにも
大いに当て嵌まってしまうところが何だか凄く面白いなぁと感じます。
放送開始前はパチンコのための販促?アニメになるのかなぁとも思ったのですが
蓋を開けてみるとパチンコ全否定というこの展開。
まぁでも全否定でもないですかね・・w まぁあまり深追いせず遊び程度にやりましょう的な。。
そんな感じなのかも知れません。
なので皆さん。CR戦国乙女を打つときは1円パチンコか甘デジで大金をすらない程度に
お遊び感覚でこれからやるようにお願い致します(笑)
次回 「陽光乙女」
最後に一応。ここまで述べてきたことはあくまで私個人の見解です。
なのでこういう見方もあるんじゃない?的な感覚で捉えて頂けると幸いです。
というわけでまだ最終回は残しているものの闘いは無事に終わり、最後はイエヤスも助かるという
最高のハッピーエンドな形で見事に話が締め括られました。
まぁこうなってしまったのはとにかく甲冑を横取りしたイエヤス、マサムネが悪いのですけど
根本的には横取りされ、また甲冑を集め出したノブナガにも責任はあるということで
潔く頭を下げる彼女はやはり上に立つ者の理想像というかとてもカッコ良く、また立派にその姿が
描き出されていたのではないかなと思います。
そして何より、この一連の流れというものはあの名作映画 「もののけ姫」 にも相通ずる部分が
多く観られ、また一つ一つのシーンを取ってもそれと似通った場面が多くあったように個人的には
感じられました。
その辺りを考慮すると更にこの作品の 「欲に溺れてはならない」 という一つのテーマ性が
浮き彫りになってくるのではないかなと思います。


その中でもまず一例として挙げるとすればこの鎧にイエヤスが蝕まれるシーン。
これはアシタカが祟り神に触れたことで貰った呪いや、ラストシーンでアシタカとサンが
シシ神の体液に触れることで貰った呪いに非常に酷似していると思います。
そしてあの呪いというのはつまり “報い” の象徴として描かれていたわけで、
今回のこのイエヤスの身体に浮かび上がったアザにしてもこれはそれと同じく
“報い” の象徴であるのだと言えるところですよね。
つまりは人間の私利私欲に対する愚かさを表現している。


そして家紋を象った魔方陣から雷をイエヤスが打ち落とすシーン。
これは若干その場面の原因と展開としては違う部分があるのですが、これも頭を失くしたシシ神がその頭を探し回るために触れたら命を奪われてしまうその腕を地上に何本も振り下ろすシーンと、非常に通ずる部分があったのではないかと思います。
この両者は “欲に走った者たちへの天罰” として捉えることが出来ますし、天から地へという
構図からしても同じような表現方法であったのではないかとも考えられますからね。
ただイエヤスの場合は当の本人が罰を受けていないという形にはなってはいるものの、
同じ地上に生きる人間が罰を受けているのだというように解釈すればそれも同じことですし、
イエヤス自身も心を大幅に支配されているという点では犠牲者でもあるわけですから
結局は全員が罰を受けているという形になるのではと思います。


そしてその結果、城(=タタラ場)は崩壊してしまい、人が欲を求めた結果全てを失ったという
一つの結末は全くと言っていいほど同じことを描き出していたのではないかなと思います。
つまりは 「私利私欲を追いかけ続けると必ず上手くはいかないものだ」 という
ある種の宣言。そしてこの作品が一番伝えたかったこと。
それに甲冑の奪い合いという点も、もののけ姫で言うところの森の奪い合いに通ずる部分があり
云わば共存することの大切さもこの作品は訴えているのですよね。
そのことは特に今回の話の中でヒデヨシが懸命に訴えていた 「とくにゃんを殺さないで!」 という台詞からも読み取れるところで、ようするに互いが互いを想いながら生きることだって常に可能なんだよということが作中では克明に描かれていたのだというわけです。
そして闘いが終わり、欲が敗れたことを示すこの明るく眩しいほどに日が差し込むシーンも、
シシ神に頭部が戻ったことで争いが終結し、天が晴れたあの場面と共通しているように感じます。

何より最後にノブナガが言った 「城などまた造ればよい。大切なのは人じゃ」 という台詞も
エボシの 「みんなはじめからやり直しだ。ここをいい村にしよう」 という台詞と同義で
あったと受け取れるのではないでしょうか。
つまりは人の欲や欲が作り出したものの価値など人の命の重みに比べれば軽いものなのだと。そういうことですよね。
だからこそ、それはマサムネに対しても同じことが言えるわけであって、
一族の願いという欲求よりも、もっと大切なことがきっとあるはず。
そして奇しくも彼女は現世では教師なわけで、そのことを多くの子供に伝える役目も担っている。
故にこれは彼女にとっても大きな成長となったに違いないはずです。

最後はこの作品らしく明るくお馬鹿な感じで締め括ったわけですけど、そこがまた良いというか、
あのギャグ展開に切り替わるシーンとか絶妙のタイミングだったと思いますし、
それが戦国乙女という作品名わけで、とてもバランスの取れた良い作品だなぁと思えますね。
何より、そういった日本アニメ映画史に残る素晴らしい作品と同様のことをこういった
戦国武将の女体化という舞台で描き切ったことは素晴らしいなぁと思います。
似せるだけなら簡単ですけど、そこに多くのこの作品ならではの良さと長所を取り入れているわけですからね。戦闘描写も後半は特に素晴らしく、熱かったですし。
そしてこれは、『ストライクウィッチーズ2』 における 『トップをねらえ!』 のオマージュに
近いものを感じさせますね。
私も先日後者の作品を観たばかりですが凄く通ずる部分があるのではと思います。
というわけで、この作品の素晴らしさを語ったところで何ですが、つまりこの
「欲に溺れてはならない」 っていうテーマってこの作品の原作であるパチンコにも
大いに当て嵌まってしまうところが何だか凄く面白いなぁと感じます。
放送開始前はパチンコのための販促?アニメになるのかなぁとも思ったのですが
蓋を開けてみるとパチンコ全否定というこの展開。
まぁでも全否定でもないですかね・・w まぁあまり深追いせず遊び程度にやりましょう的な。。
そんな感じなのかも知れません。
なので皆さん。CR戦国乙女を打つときは1円パチンコか甘デジで大金をすらない程度に
お遊び感覚でこれからやるようにお願い致します(笑)
次回 「陽光乙女」
最後に一応。ここまで述べてきたことはあくまで私個人の見解です。
なのでこういう見方もあるんじゃない?的な感覚で捉えて頂けると幸いです。
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最終決戦! 総力戦! アツいアツいアツいアツいアツいアツい!
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