CLANNAD
CLANNAD #02 『最初の一歩』 感想

互いが互いを心の寄り所して意識し出す瞬間。
きっと誰もが大家族になることを望むものなのだろう。
前回の感想では渚と朋也って実は凄く似た者同士なんだよってことを書かせてもらった
のですけど、今回もそのことに関してはよりハッキリと鮮明に描かれていましたね。
そしてそれはどちらかと言うと “朋也から渚に対しての意識” という部分が強く描かれていて
彼が徐々に渚に惹かれながら、彼女を自身の心の寄り所にしているといった事が分かる場面が
多く見受けられたのではないかと思います。
それは良く言えば “自分自身を変えるための場所を見つけた” とも言えるし、
悪く言ってしまえば “ただの現実逃避のための場所” なのかも知れないわけですけど、
それでもきっと今の彼にしてみれば何か切欠が必要だったことには変わりないわけで
どちらにしろこうやって朋也が渚との仲を深め合っていくこと自体は彼が前に進むための一歩に
成り得ているということになるのではないでしょうか。

それに朋也は “自分の家族” というものに対してきっと幻滅をしているのかも知れません。
まだ彼とあの父親の間にどんなことがあったのかは詳しくは分からないし、
もちろん大好きだったバスケが出来なくなるほどの怪我を負わされたという経緯はあるにしても
彼の場合どうもそれだけが原因であそこまで嫌っているようには見えない。
というか、1話でも父親の身体を心配するシーンがあったわけですからね。
だけど、あの他人行儀な態度がとにかく気に入らないというわけで、じゃあ今度は何故あの父親がそういう態度をとっているのか?という疑問にいきつくわけですけど、
その原因としてそこに “負わせてしまった怪我” があるのかも知れないと考えられるわけで、
そうなるともうかなりの擦れ違いが生じてしまっていますよね。
簡単に言えば、A君はB君を許しているのにB君は負い目を感じて卑屈になってしまった。
でもそのB君の卑屈な態度がA君は非常に腹立たしいのだけどその怒りを受けて
B君はさらに卑屈な態度をとってしまう。もうこれってかなりの悪循環ですよ。堂々巡り過ぎる。


もちろん、それだってただの推測にしか過ぎないし実際のところ彼らの間に何があって
どういう感情のわだかまりがぶつかり合っているのかは分からないわけですけど、
でもどちらにしたって、そういった父親との確執が原因で彼が家族の温かさというものを
見失ってしまっているということは確実なわけですよね。
でもだからこそ、彼は渚とそれを取り巻く家族関係を介して間接的に家族の温かさを感じているし、そこに家族の素晴らしさをいうものを見出しているのでしょう。
だから言ってしまえば彼は家族の温かさを欲しているのですよね。決して家族というものに
嫌気が差しているわけではないし、家族なんていらないと思っているわけでもない。
その証拠にだんご大家族という一つの家族を示すキーワードに対しても彼は全く拒絶反応を
示さずに、むしろそれ自体には好意を抱いていたわけで、そこからも彼の家族への憧れといった
一つの切実な願いというものが垣間見れたような気がします。

でもそんな温かい家庭に身を置いている渚であっても、やっぱり学校では家族(友人)がいないわけで、だからこそ彼女だって学校という一つの場所に対してはあまりいい思い出がないのでしょうね。
けれど、そこに朋也という家族(友人)になれるかも知れない希望の光がやってきたことで
きっと彼女自身も凄く嬉しかったんじゃないのかなと思います。
そしてそれは渚にとっても掛け替えのない繋がりになり得るものでもあって
だからこそ、彼女は朋也のために何かをしてあげたいと考えたのかも知れません。
そこにはもちろん、恩返しといった意味も込められてはいたのでしょうけど、それ以上に
家族として、友人としてのその関係性をどうしても繋ぎとめたかった。
言ってしまえば、失うことを恐れたのかも知れませんね。
それは自分が学校を休んでいる間に消えてしまった友人や先生たちに対する想いと同じで。

だから彼女は待ち続けたのでしょう。自分がいなくなることで相手もいなくなってしまうんだという
過去の教訓と恐怖を植えつけられていたからこそ、もう二度とあんな思いはしたくないと懸命に
彼を待った。それでもし彼が来なくても、来てくれた時に自分がいないという状況になることの方が何倍も何百倍も怖いから。
そんな彼女の心情を考えるともう非常に切ないというか、凄く実直ですし可哀想ですよね。
そして学校という場所においては渚も朋也を自分の心の寄り所にしているんだということが
凄くよく伝わってくるし、だからこそ彼女のそういった気持ちも理解できる。
だからもうお互いがお互いを心の支えにすることで前へ進もうとしているのですよね。
過去や現在の悪夢に足を捉われないための支えを彼らは見つけることが出来た。
それは、朋也が父親と言い争った後に彼女の家に走って行ったり、
渚が朋也といる時はいつも以上に元気があったりする場面からも明らかなことでもある。

だからこそ、最終的には渚が朋也の抱える心の傷を知らなかったがためにああいう結末に
なってしまったわけですけど、それでもこの二人の関係性ってきっと変わらないのだろうし
むしろこういう経験をしたことで、さらにお互いの仲は深まっていくんだろうなぁとそんな風に
どうしたって思えてしまいますよね。
渚は元々身体が弱いのでその部分だけが心配ですけど、それ以外では特に心配する必要も
ないのかなと思います。それに朋也ってやっぱりかなり優しい人ですからね。
次回はここからどれだけ二人の仲が進展していくのかといったところに注目したいなと
思います。それと部活の復活に対しても期待したいですね。
次回 「涙のあとにもう一度」
風子とことみも遂に登場しましたね!
ああもう二人の顔を見ただけでも泣いてしまいそうです・・・苦笑
のですけど、今回もそのことに関してはよりハッキリと鮮明に描かれていましたね。
そしてそれはどちらかと言うと “朋也から渚に対しての意識” という部分が強く描かれていて
彼が徐々に渚に惹かれながら、彼女を自身の心の寄り所にしているといった事が分かる場面が
多く見受けられたのではないかと思います。
それは良く言えば “自分自身を変えるための場所を見つけた” とも言えるし、
悪く言ってしまえば “ただの現実逃避のための場所” なのかも知れないわけですけど、
それでもきっと今の彼にしてみれば何か切欠が必要だったことには変わりないわけで
どちらにしろこうやって朋也が渚との仲を深め合っていくこと自体は彼が前に進むための一歩に
成り得ているということになるのではないでしょうか。

それに朋也は “自分の家族” というものに対してきっと幻滅をしているのかも知れません。
まだ彼とあの父親の間にどんなことがあったのかは詳しくは分からないし、
もちろん大好きだったバスケが出来なくなるほどの怪我を負わされたという経緯はあるにしても
彼の場合どうもそれだけが原因であそこまで嫌っているようには見えない。
というか、1話でも父親の身体を心配するシーンがあったわけですからね。
だけど、あの他人行儀な態度がとにかく気に入らないというわけで、じゃあ今度は何故あの父親がそういう態度をとっているのか?という疑問にいきつくわけですけど、
その原因としてそこに “負わせてしまった怪我” があるのかも知れないと考えられるわけで、
そうなるともうかなりの擦れ違いが生じてしまっていますよね。
簡単に言えば、A君はB君を許しているのにB君は負い目を感じて卑屈になってしまった。
でもそのB君の卑屈な態度がA君は非常に腹立たしいのだけどその怒りを受けて
B君はさらに卑屈な態度をとってしまう。もうこれってかなりの悪循環ですよ。堂々巡り過ぎる。


もちろん、それだってただの推測にしか過ぎないし実際のところ彼らの間に何があって
どういう感情のわだかまりがぶつかり合っているのかは分からないわけですけど、
でもどちらにしたって、そういった父親との確執が原因で彼が家族の温かさというものを
見失ってしまっているということは確実なわけですよね。
でもだからこそ、彼は渚とそれを取り巻く家族関係を介して間接的に家族の温かさを感じているし、そこに家族の素晴らしさをいうものを見出しているのでしょう。
だから言ってしまえば彼は家族の温かさを欲しているのですよね。決して家族というものに
嫌気が差しているわけではないし、家族なんていらないと思っているわけでもない。
その証拠にだんご大家族という一つの家族を示すキーワードに対しても彼は全く拒絶反応を
示さずに、むしろそれ自体には好意を抱いていたわけで、そこからも彼の家族への憧れといった
一つの切実な願いというものが垣間見れたような気がします。

でもそんな温かい家庭に身を置いている渚であっても、やっぱり学校では家族(友人)がいないわけで、だからこそ彼女だって学校という一つの場所に対してはあまりいい思い出がないのでしょうね。
けれど、そこに朋也という家族(友人)になれるかも知れない希望の光がやってきたことで
きっと彼女自身も凄く嬉しかったんじゃないのかなと思います。
そしてそれは渚にとっても掛け替えのない繋がりになり得るものでもあって
だからこそ、彼女は朋也のために何かをしてあげたいと考えたのかも知れません。
そこにはもちろん、恩返しといった意味も込められてはいたのでしょうけど、それ以上に
家族として、友人としてのその関係性をどうしても繋ぎとめたかった。
言ってしまえば、失うことを恐れたのかも知れませんね。
それは自分が学校を休んでいる間に消えてしまった友人や先生たちに対する想いと同じで。

だから彼女は待ち続けたのでしょう。自分がいなくなることで相手もいなくなってしまうんだという
過去の教訓と恐怖を植えつけられていたからこそ、もう二度とあんな思いはしたくないと懸命に
彼を待った。それでもし彼が来なくても、来てくれた時に自分がいないという状況になることの方が何倍も何百倍も怖いから。
そんな彼女の心情を考えるともう非常に切ないというか、凄く実直ですし可哀想ですよね。
そして学校という場所においては渚も朋也を自分の心の寄り所にしているんだということが
凄くよく伝わってくるし、だからこそ彼女のそういった気持ちも理解できる。
だからもうお互いがお互いを心の支えにすることで前へ進もうとしているのですよね。
過去や現在の悪夢に足を捉われないための支えを彼らは見つけることが出来た。
それは、朋也が父親と言い争った後に彼女の家に走って行ったり、
渚が朋也といる時はいつも以上に元気があったりする場面からも明らかなことでもある。

だからこそ、最終的には渚が朋也の抱える心の傷を知らなかったがためにああいう結末に
なってしまったわけですけど、それでもこの二人の関係性ってきっと変わらないのだろうし
むしろこういう経験をしたことで、さらにお互いの仲は深まっていくんだろうなぁとそんな風に
どうしたって思えてしまいますよね。
渚は元々身体が弱いのでその部分だけが心配ですけど、それ以外では特に心配する必要も
ないのかなと思います。それに朋也ってやっぱりかなり優しい人ですからね。
次回はここからどれだけ二人の仲が進展していくのかといったところに注目したいなと
思います。それと部活の復活に対しても期待したいですね。
次回 「涙のあとにもう一度」
風子とことみも遂に登場しましたね!
ああもう二人の顔を見ただけでも泣いてしまいそうです・・・苦笑
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