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夢喰いメリー

夢喰いメリー #12 『夢魘』 感想

 夢喰いメリー12話 シーン1


みんながお前を信じてる。それはまるで正義のヒーローのように。
だからお願い。夢も希望もあるんだと証明してくれ、夢路!!



決戦の日が刻々と迫る中、以前、夢路自身の心は大きく揺らいでいて
やはり後一歩が踏み込めないような・・・
そんな精神状態に陥ってしまったままのようでした。

彼自身、勇魚を助けるために何とかしようと色々と考えて頑張ってはいるんですけど
そのあまりに強大な “樹海” という壁をどう乗り越えればいいのかが分からなくて
打つ手はなく、どうしようもなくて、イライラは募るばかり。
故に、彼も相当な葛藤を抱えつつ、この大きな人生の岐路に相当悩ませられている。

もちろん、そんな彼を責めることなんて誰にだってできるものでもないんですけど
でもやっぱり何とかしなくちゃいけないことには変わらない。

だから一視聴者の私としても何とか彼には頑張って欲しいと心から応援してあげたくて
声を大にして 『お前しかいないんだ』 と言ってあげたいんですよね。

自信を持ってくれと。勇魚を助けてやってくれと。
もうここまで来たらそういう気持ちしか浮かんでこないんです。


 夢喰いメリー12話 シーン2


でもね。そんなことは外側の世界から見ている私なんかより、もっとそのことを強く
感じでいて、夢路のことを誰よりも信頼して信じている人物がいるんですよ。

自分を夢へ帰してくれると約束してくれた
俺が助けてやるといつも傍で励ましてくれた

それが10年以上も孤独の中、一人彷徨っていたメリーにとってどれだけ力となり
彼女の生きる希望となっていたことか。

むしろ彼を信じないということは、彼女にとっても生きる希望を失うも同じことなわけで
だからこそ、メリーは夢路を信じるということを決してやめようとはしないんです。
いや、それ以前にもうそんな自分の希望がどうのといった場所からは卒業しているのかも
知れませんね。

ただ単に、夢路と一緒に暮らすようになって、そして一緒に戦って。そんな中で
言葉では説明できないような深い友情を彼女たちは手に入れただけなのかも知れない。

だから信じるも信じないも何も “信じないわけがない” んだと。
“夢路だから信じる。信じていられる” そんな誰にも介入はできない深い絆。

少なくとも今のメリーは、そういう強い気持ちでいるはずですし、そういう目線で
夢路のことを見ているはずです。だから彼女にはもう迷いなんてものはないのでしょうね。


 夢喰いメリー12話 シーン3


でも相変わらず、夢路は迷っている。自身の力のなさを嘆いてメリーの力に頼るという
本質を何処か見失っているようにも見える。

だから彼女は彼の小さくなってしまった背中に向かってただ一言。
「信じている。」 と。そう投げかけたのでしょう。
そしてあの言葉の本質の意味はきっとそれだけではなくて、
“私は夢路を信じている。だから夢路も私を信じて” という相互扶助の関係であることを
再確認させるための熱い気持ちが込もった、メリーなりの激励。

そしてその気持ちに夢路もしっかりと応えてくれた。だから彼女もまだまだ戦える。
勝てないかも知れない相手でも、守りたいもの。
そして信じたいものがあるから彼女たちは戦うことを止めはしない。

何よりそんな温かな心から生み出される力は時に大きな力を生み出すことなんかも
あったりして。きっとそれこそがメリーの言う “勝ち目” に繋がるのかなとも
今は思えたりしますね。

“守るための力” と “壊すための力”。どちらが強く、どちらが正しいのか。
その答えをきっとメリーたちなら示してくれると私は強く信じています。


 夢喰いメリー12話 シーン4


そしてもちろん、そんな風に夢路を信じ、守りたいもののために戦っているのは
メリーだけなわけでは決してなくて。

エンギだってその内の一人なわけです。

今まで “どうやったって夢に送り返すことは無理だ” と頑なに否定してきた彼女が
夢路信じると言った。メリーを信じると誓った。
その心境の変化にどれだけの熱い気持ちが必要だったことか。

もちろん、他に方法もないだけにそう考えなければしょがないという背景は
あるでしょけど、でもそれだけでは絶対にないはずで。
短い間ではあったけど、彼らと共に過ごし、そして彼らの持つ信念に触れたことによって
きっとエンギたちも感化される部分はあった
んじゃないかなと思うんです。


 夢喰いメリー12話 シーン5


またそれは河浪さんにとってもきっと同じこと。

「なっちゃいけない友達なんていやしない」 と彼が言ってくれたことによって
少なからず彼女自身の気持ちも晴れかかっていたのだと思うんですよ。

完全にその心の曇りを取り除いてくれたのはレオンの 「むしろ、嬉しかったりもした」 という
ささやかな彼女への愛情だったことには疑いようもないんですけど
でもその切欠を作ってくれたのは間違いなく夢路だったわけで。

夢路のそんな優しい言葉があったからこそ、そして勇魚を懸命に助けようとする
彼の姿を見たからこそ彼女もこうやって戦おうという姿勢になれた。

だからね。もうみんながみんな夢路のことを本当に心の底から信じているんです。
彼は人間なわけだから何か特別なことができるってわけでもないし
樹海との戦いにおいて何か力になれるわけでも決してない。
だけど、その存在こそが凄く頼もしくて、信じたいと思えてしまう

そしてそれは私自身にとっても同様であってね。だからこそ彼には強くいて欲しいんです。
みんなの夢であり、希望の象徴として。正義のヒーローでいて欲しいんですよ


 夢喰いメリー12話 シーン6


そんな彼が最後の一人として残されて、何を想って剣を手にとったのかは分かりません。
本気で命を掛ける覚悟で戦いを挑むのか、何か策があって戦いを挑むのか。
その辺りは次回に持ち越しということで、現時点では私にはその気持ちを汲み取ってやれない。

でもやっぱり彼がああやって立ち上がることが出来たのは
みんなが彼に対し “信じている” とたった一言かけてあげたからなのだと思うんです。

そしてだからこそ彼も自負心を持つことができ、揺らいでいた心を何とか
一本の強い芯として立ち直らせることが出来た。
信じられているのなら信じようと。そして信じられているからこそ強くあろうと。

そんあ彼の姿はまさにみんなの希望の光でもあり、正義のヒーローの如く強く逞しい

もちろん、力という面ではただの人間である夢路に勝ち目がないことは明白でしょう。
でもそんな彼の姿はきっと誰かの心に突き刺さり
その誰かの気持ちを呼応させるに違いないと私は信じています。

それが河浪さんなのかレオンなのかエンギなのか、もしくはメリーなのか。
そればっかしは分かりませんけど、でもきっとそれはおそらく “彼女” なんだろうなぁと。

そう信じたいものですね。
うん、きっと彼らなら大丈夫ですよ。


最後はみんなで笑って現の世界へと帰れるようにと願い、期待しています。

頑張れ夢路!!頑張れ夢喰いメリー!!




次回  「夢、ふたたび



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