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フラクタル #10 『僧院へ』 感想

 フラクタル10話 シーン1


全ての決着を付けるため。いざ、フラクタルへ!


というわけで、遂に最終決戦が始まりましたね。
それぞれが描く理想郷を守るため、そしてこれから創り上げるために。

結局、どっちが正しいなんて言えはしなかたし、そのための答えすら提示されることは
なかったのだけれど、今まで何度も言ってきたように自分としてはクレインと同じで
やっぱり “人間らしく生きたいよね” っていう、一つの答えを何とか見つけることが
出来たわけで、まぁその分彼らに対してもかなり感情移入できたかなと思います。

そしてだからこそ、フリュネのこともほっておけないし、ネッサのこともほっておけない。
それはもちろんクレインだけじゃなくグラニッツの皆も同じで。
結局のところ、最後の方はロストミレニアムとしてではなくて
それぞれがそれぞれの友達のために、仲間のために必死に動いていましたよね。

クラインがフリュネを守りたい。それに手を貸すスンダ
ネッサがクレインを守りたい。それに手を貸すエンリ

この構図は決してフラクタルの支配下に存在する人間からは垣間見れない仲間意識なわけです。
人間らしい 『誰かのために』 といった行動。

そしてそれは全ての始まりでもある、みんなを守りたいというフリュネの行動から
連鎖して引き起こされたことでもあって、だからこそこんなにも温かく感じられる。

うーん、何度見てもやっぱり人間ってこうあるべきだよなぁって思います。
まぁフラクタルというシステムが起動しているこの世界だからこそ
その必然的な人間性が失われているのであって、その全てを否定するわけでは
ないですけどね。。でも根本的な部分ではそうだよなぁと。


 フラクタル10話 シーン2


また今回は、遂に人殺しの仲間入りを果たしそうになったクレインのその行動が
凄く印象的で、また考えさせられる部分もあって。

今まで人を殺すというロスミレの行為に対して凄まじい嫌悪感を抱いていた彼が
ここにきて引き金を引いた。引いてしまった。引かざる終えなかった。
その行為自体は決して肯定されるべきことでもないんだけど、でも決して
否定することも出来ない。

そんな凄く曖昧で微妙な倫理観と感情論の狭間における行為とでも言えばいいのかな。

だって彼の今回の行動は、ロスミレの “奪う” という目的の殺しとはまた違って
200% “守る” ための殺人未遂
だったわけですから。
大切な人が苦しめられている。助けてと自分の名前を呼んでいる。
それに応えるための武力行使。

更には彼らが彼女を人として扱わずに、鍵 (モノ) として扱っていることは明らかなわけで
そんな状況下に立たされ、自らの手にそれを阻止できるモノがあるとすれば
多くの人が彼と同じような行動をとるのではないかと、やっぱり考えちゃうんですよね。

一刻を争う極限の状況下で選択を迫られることの残酷さ。そんな中で、彼は自ら行動に出た。
それだけでも彼は間違いなく成長していて、凄く人間らしくなったなと思います。

もちろん、何度だって言いますけど人殺しは決して肯定できないし
絶対にしていいものでもありませんけどね。
でも今回のクレインの行動に関して私は出来るだけ肯定寄りに支持してあげたいなと。

それもまた人間くさく、また輝いていたなぁと。そう思わざる終えないんです。


 フラクタル10話 シーン3


で、まぁね。結局はあんたもそうなのかと。
フラクタルの最高権力であるこの人も、なんだ同じなんじゃないか。

何が人間らしくあるのかということ。何が人間にとって幸せであるのかということ。
全部分かった上で、自分の都合のいいように自己満足のために
フラクタルを動かし、フリュネたちを殺し、人を人でなくしてしまっている。

しかもそれは、フラクタルの支配下においた人間の命を盾にとって
自らの全てを肯定化しようとし、全く悪びれてもいない。

はっきり言ってクズ以外の何物でもないでしょう、この人は。
本当に同じフリュネなのかと疑いたくなるぐらい素晴らしく愚かですよ。

いや、もしかしたら悪びれてはいるのかも知れませんね。
だからこそ流した涙。本当はそうしたくないけれど、もうどうにも止めることができない。
一度始めてしまえばそれまでのフラクタルの存在する世界で
彼女もまた苦しみ、もがき、一人で戦っているのかも知れない。

それならまだ救いようはありますけどね。というか救ってあげたい。

ただあの涙すらも復讐の喜びから流した涙なのだとしたら、それは確実に前者であって
もう一刻も早く全ての責任を背負ってバローさんと共に天に召されて下さいと祈るばかりです。

まぁどちらにせよ、全てはこの祭司長であるフリュネが鍵を握っているのでは
ないかなと思うので、その彼女の心奥深い場所に眠っている温かな感情に
今は期待することしか出来ない感じですかね。

もしその場所にもう何の欠片も残っていないのだとすれば
かなり後味の悪い終り方を迎えるかも知れませんが。


とにかく全ては今夜明かされるので、あとは静かに見守るのみ。
出来ることなら綺麗で、温かみのある終わりを期待しております。




次回  「(未公開)」



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