夢喰いメリー
夢喰いメリー #04 『夢喰いメリー』 感想

夢魔と人間の相互理解― “契約成立!!”
相変わらずの独特な演出で凄く鬱々しい感じに話が進んでいくこのアニメ。
時折描かれる可愛いメリーがいい感じにマッチしていますね(笑)
そんな今回は、遂に夢路とメリーがタッグを組むことになった話がメインでした。
ただそれが表向きのメインだったとすると、本当の話の主軸となっていたのは
“相手を理解しようとすることの大切さ” だったのではないかなぁと思います。
それも色々な人々と夢魔たちとの関係を生かして、巧く描かれていたように感じました。

その関係の代表としてはやっぱりメリーと夢路の関係が一番に挙げられるでしょうね。
一話からここまでの間で互いの関係性を深めてきた二人なわけですが
こんな風に二人で同じ方を向いて語り合えるようになったのも
互いが互いを理解し合ったからこその結果なんでしょう。
でも、メリーの場合は夢路を理解すると言うより
人間そのものを理解してきたと言った方がいいのかも知れませんね。
“夢の世界に帰りたい” そんなどうしようもなく当たり前に込み上げて来る気持ちと
“友達を助けたい” という夢路が訴えてくる気持ち。
言葉の意味こそ違えど、その想いの根源は一緒なのだとメリーはきっと理解出来たのだと思います。
友達を救いたいっていうのは、つまり 「相手の悲しむ顔が見たくない、喜ぶ顔が見たい」
っていうのと同じことですからね。
夢と言うには大袈裟かも知れないですけど、いわゆる希望みたいなものですから。
そしてそれは色々なことへの力の源に、原動力になってくれるわけです。
それはメイ部長が言っていたこととまさに同じ。
だからこそメリーは夢路を助け、また助けてもらおうと決意したのでしょう。
また部長のために一人で夢魔と戦う夢路の姿がさらにメリーのそんな心を動かしたのかも知れません。

ただそういったいい関係を築いていたのは何もこの二人だけだったわけではないんです。
それはメイとクリスにとっても多分、同じだったのだと言えると思います。
もちろん、メリーと夢路のように本当の意味で分かり合えていたわけではないし
会ったことすらもなかったわけで、傍から見ればいい関係には見えないかも知れません。
でも彼の存在によってメイが心を支えられ、希望を見ていたのは事実なわけですよ。
それが例え幻想的なものだったとしてもです。
それにクリスだって何が目的でメイに近づいたのかはよく分かりませんけど
彼にも何らかの夢があったからこそメイと交流を保っていたわけです。
それは彼の “心躍らせていたのは僕も同じ” という言葉からも読み取れるところで
現の世界に留まりたいとか、人間を騙すとかの理由でメイにとりついていたわけではないと思います。
(まぁこれは完全な憶測に過ぎないのですが、彼の言動を見てるとそう思えてくる。)
そして何より、メイもクリスもお互いを理解し合おうとしていた。
そういった二人の関係をよくないと捉えるのはちょっとどうなのかなぁと思ってしまうわけです。
特に二話で出てきたセリオとユミの関係を見ているとどうしてもね。
だからこそ夢路が頭ごなしでクリスを否定する姿を見ると
今度は逆にそっちに違和感や嫌悪感(というのは言い過ぎかもですが)といったものを感じてしまうんです。

それにクリスに対し夢路は “化け物” と言い放ちましたよね。
この言葉は相手の異常性を指し示す時に使う言葉なわけですが
では夢路は彼のどこが異常的だと思い、そう言ったのか。
多分、正確なことなんてちゃんと言えないんだと思います。
ただ単にメイを危険に追い込んでいると思い必死だったからこそ出てしまったその言葉。
そう考えると、夢路はクリスのことに対して何も理解していないんですよね。
理解しようともしていない。
自分がデイドリームで襲われたこと、前回でみなとが酷い目に遭っていたこと。
そういった経験だけで夢魔は人に悪さをする化け物だという認識が彼の中では出来上がっているんです。
だからクリスも例外ではなかった。
さらには今回の対象者が友人のメイだったということも、彼のそういった偏見を煽るのに
一役買っていたのかも知れません。
でもこういうのってあまりいい行動や考え方とは思えないですよ、やっぱり。
人と接触しているだけでその夢魔を悪だと決め付け、片付けようとしているわけですから。
しかも彼は同じ夢魔であるメリーとは理解し合い仲良く過ごせているわけで
だったらもう少し、他の夢魔に対しても理解しようと試みてもいいんじゃないか?
とどうしても思ってしまうんですよ。
何よりメリーという夢魔の存在を知っている彼だからこそ、それが出来るはずです。
個人的にはこのままの方向性で彼らが突っ走ってしまうのは非常に危険な気がします。
ただメリーはそういった勧善懲悪のスタイルに対して、少し疑問にも感じているようでしたね。
クリスの意味深なあの言葉に何か引っかかるものがあるようでした。
それに対する答えは予告を見る限りおそらく次回で明かされるのだと思いますけど
そこで彼らが何を知りどう考え、どう動くのか。
その辺りが今後の展開を迎えるためにも一番重要なポイントになってくるのだと思います。
願わくばメリーだけではなく、夢路にとっても考え方を変えさせるような事実であって欲しいものです。

またもう一つ同時進行で進む話も見れそうですね。
それは橘勇魚と河浪千鶴のサイドストーリー。
おそらく(というかほぼ確実に)夢魔の器であろうこの河浪さんが人間である勇魚と
どう関係を築きあげていくのか。その辺は非常に楽しみなところです。
そしてその際にはきっと、今回描かれていた夢魔と人間との相互理解という点が
生かされてくると思うので、そこにも期待しつつ視聴していきたいなぁと思いました。
しかしながら視聴前のイメージとは大分変わりましたよこの作品(笑)
こんな展開やこんな雰囲気になるとは思いもしなかったですから。
本当にアニメは見るまで分からないなぁと改めて思い知らされました!
次回 「夢に惑って」
時折描かれる可愛いメリーがいい感じにマッチしていますね(笑)
そんな今回は、遂に夢路とメリーがタッグを組むことになった話がメインでした。
ただそれが表向きのメインだったとすると、本当の話の主軸となっていたのは
“相手を理解しようとすることの大切さ” だったのではないかなぁと思います。
それも色々な人々と夢魔たちとの関係を生かして、巧く描かれていたように感じました。

その関係の代表としてはやっぱりメリーと夢路の関係が一番に挙げられるでしょうね。
一話からここまでの間で互いの関係性を深めてきた二人なわけですが
こんな風に二人で同じ方を向いて語り合えるようになったのも
互いが互いを理解し合ったからこその結果なんでしょう。
でも、メリーの場合は夢路を理解すると言うより
人間そのものを理解してきたと言った方がいいのかも知れませんね。
“夢の世界に帰りたい” そんなどうしようもなく当たり前に込み上げて来る気持ちと
“友達を助けたい” という夢路が訴えてくる気持ち。
言葉の意味こそ違えど、その想いの根源は一緒なのだとメリーはきっと理解出来たのだと思います。
友達を救いたいっていうのは、つまり 「相手の悲しむ顔が見たくない、喜ぶ顔が見たい」
っていうのと同じことですからね。
夢と言うには大袈裟かも知れないですけど、いわゆる希望みたいなものですから。
そしてそれは色々なことへの力の源に、原動力になってくれるわけです。
それはメイ部長が言っていたこととまさに同じ。
だからこそメリーは夢路を助け、また助けてもらおうと決意したのでしょう。
また部長のために一人で夢魔と戦う夢路の姿がさらにメリーのそんな心を動かしたのかも知れません。

ただそういったいい関係を築いていたのは何もこの二人だけだったわけではないんです。
それはメイとクリスにとっても多分、同じだったのだと言えると思います。
もちろん、メリーと夢路のように本当の意味で分かり合えていたわけではないし
会ったことすらもなかったわけで、傍から見ればいい関係には見えないかも知れません。
でも彼の存在によってメイが心を支えられ、希望を見ていたのは事実なわけですよ。
それが例え幻想的なものだったとしてもです。
それにクリスだって何が目的でメイに近づいたのかはよく分かりませんけど
彼にも何らかの夢があったからこそメイと交流を保っていたわけです。
それは彼の “心躍らせていたのは僕も同じ” という言葉からも読み取れるところで
現の世界に留まりたいとか、人間を騙すとかの理由でメイにとりついていたわけではないと思います。
(まぁこれは完全な憶測に過ぎないのですが、彼の言動を見てるとそう思えてくる。)
そして何より、メイもクリスもお互いを理解し合おうとしていた。
そういった二人の関係をよくないと捉えるのはちょっとどうなのかなぁと思ってしまうわけです。
特に二話で出てきたセリオとユミの関係を見ているとどうしてもね。
だからこそ夢路が頭ごなしでクリスを否定する姿を見ると
今度は逆にそっちに違和感や嫌悪感(というのは言い過ぎかもですが)といったものを感じてしまうんです。

それにクリスに対し夢路は “化け物” と言い放ちましたよね。
この言葉は相手の異常性を指し示す時に使う言葉なわけですが
では夢路は彼のどこが異常的だと思い、そう言ったのか。
多分、正確なことなんてちゃんと言えないんだと思います。
ただ単にメイを危険に追い込んでいると思い必死だったからこそ出てしまったその言葉。
そう考えると、夢路はクリスのことに対して何も理解していないんですよね。
理解しようともしていない。
自分がデイドリームで襲われたこと、前回でみなとが酷い目に遭っていたこと。
そういった経験だけで夢魔は人に悪さをする化け物だという認識が彼の中では出来上がっているんです。
だからクリスも例外ではなかった。
さらには今回の対象者が友人のメイだったということも、彼のそういった偏見を煽るのに
一役買っていたのかも知れません。
でもこういうのってあまりいい行動や考え方とは思えないですよ、やっぱり。
人と接触しているだけでその夢魔を悪だと決め付け、片付けようとしているわけですから。
しかも彼は同じ夢魔であるメリーとは理解し合い仲良く過ごせているわけで
だったらもう少し、他の夢魔に対しても理解しようと試みてもいいんじゃないか?
とどうしても思ってしまうんですよ。
何よりメリーという夢魔の存在を知っている彼だからこそ、それが出来るはずです。
個人的にはこのままの方向性で彼らが突っ走ってしまうのは非常に危険な気がします。
ただメリーはそういった勧善懲悪のスタイルに対して、少し疑問にも感じているようでしたね。
クリスの意味深なあの言葉に何か引っかかるものがあるようでした。
それに対する答えは予告を見る限りおそらく次回で明かされるのだと思いますけど
そこで彼らが何を知りどう考え、どう動くのか。
その辺りが今後の展開を迎えるためにも一番重要なポイントになってくるのだと思います。
願わくばメリーだけではなく、夢路にとっても考え方を変えさせるような事実であって欲しいものです。

またもう一つ同時進行で進む話も見れそうですね。
それは橘勇魚と河浪千鶴のサイドストーリー。
おそらく(というかほぼ確実に)夢魔の器であろうこの河浪さんが人間である勇魚と
どう関係を築きあげていくのか。その辺は非常に楽しみなところです。
そしてその際にはきっと、今回描かれていた夢魔と人間との相互理解という点が
生かされてくると思うので、そこにも期待しつつ視聴していきたいなぁと思いました。
しかしながら視聴前のイメージとは大分変わりましたよこの作品(笑)
こんな展開やこんな雰囲気になるとは思いもしなかったですから。
本当にアニメは見るまで分からないなぁと改めて思い知らされました!
次回 「夢に惑って」
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